2010年12月2日木曜日

立冬からの養生法

立冬からの養生法

今年は過ごしやすい秋が無いにひとしく、一気に冬を迎えてしまいました。
秋は、夏の暑さで消耗した体を休め、肺と大腸を補い、冬の寒さに向けての体を養う季節でした。
即ち、睡眠不足を解消してよく眠ること、蓮根、ゆりね、さつまいも、栗などで体液(陰)を補給すること、乾布摩擦などで皮膚の衛気(陽)を高めることで、冬の寒さに負けない体力や免疫力を養うのが秋の養生だったのです。

ところが本来秋でなくてはならない時期にまだ暑さが続き、補うどころか、心、肺の気をどんどん消耗し、冷たいものを食して脾胃を傷めたのが、今年の皆様の体です。
肺の気が消耗すると、肝気が抑えられなくなり、疏肝の力が弱まるので、ストレスに弱くなったり、自律神経のバランスが乱れたりと様々な不快症状で悩まれる方が大変に多いのが今年の晩秋の特徴です。
又、肺の気が弱るとその子供である腎気が養えず、すなわち生命力が危ぶまれます。

もしもこの冬に、強毒性のインフルエンザ等が流行れば、多くの死者が出ることが予測されます。
また、ガンの養生中の方や、慢性の病にかかっておられる方は、自分で思う以上に体が消耗していることを知っておくべきで、この冬は石橋をたたいても渡らないくらいの養生を心がけるべきです。
それでは具体的な養生をご紹介いたしましょう。

1,夜は9時~10時には就寝し、朝は遅め(日の出の時刻を参考)に起きる
2,冬はあれもこれもと仕事のしすぎをせず、来年春に向けて情報、知識、エネルギーを蓄える
3,冬は多くの人と活発に交流するほどエネルギーを発散し生命力を消耗することを念頭におく
4,北風が強い日、風雪の激しい日、雨の日に散歩しない
5,早朝の散歩や夜間の散歩は厳禁で、日中の温かい時間を選んで、汗をかかない程度に留める
6,半身浴、足浴、岩盤浴等も汗をかきすぎてはいけない
7,南風(逆風)が吹き温かい日の翌日は毛穴から寒邪が入りやすいので用心する
8,体を温める鍋物などの食べ物がよいが、汗をかくほど体を温めてはいけない
9,アイスクリームやビール、体を冷やす食べ物は厳禁
10,補腎の食材をとる・・・餅米、山芋、栗、ぎんなん、鶏肉、豚マメ、牛肉、烏梅、なまこ、黒胡麻、枸杞子
11,養血の食材をとる・・・豚レバー、ハツ、豚足、亀肉、スッポン、イカ、タコ、牡蛎、ホタテ、ムール貝、マテ貝
12,温腎の食材をとる・・・にら、らっきょう、ねぎ、胡桃、羊肉、海老、肉桂、胡椒、サケ、マス、黒砂糖
13,冬は補精の季節なので、性生活は控えめに、特に食後や酒を飲んでの性生活は命を縮める
14,朝は温かいお粥や雑炊を食べ、夜は補腎、養血、温腎の食材を取り入れる
15,紅参、大熊柳、コルマータQ10、補中益気湯など補脾のものは朝、紅羅布麻、循環元、センザンショヨ、タンポポ茶等の活血剤、化痰剤、理気剤などの巡らすものは昼と夕方、紫霊芝、亀齢寿、竜葵などの滋陰剤、解毒剤は夜~寝る前に服用する
                

0 件のコメント:

コメントを投稿