2011年7月27日水曜日

立秋までの養生法その2

湿邪にご用心

今年もすでに四の気に入りました。(7月23日~9月22日)
この時期の主気は太陰湿土、客気は太陽寒水と、湿気が多く雨がふりそそぎ、ジトジトとして湿度と冷えに悩まされる気候となっています。
この暦のとおりに、台風通過後はっきりしないお天気が続いています。
湿気が並半端でないですね~
体の湿が抜けにくいので、冷たい物や水分の一気のみはさけてください。
消化管に水が溜まると、吐き気、下痢、食欲不振の原因になります。
体が重くだるくなり、むくみ、膀胱炎、分泌物の多い皮膚病も多発しています。
気も鬱ぎがちになりますので、努めて体を動かして汗をかくようにしましょう。
マーボ豆腐やグリンカレーなどの辛味を取り入れて、湿を飛ばす工夫をしましょうね♪

2011年7月19日火曜日

立秋までの養生法

立秋までの養生法・・・冷え腹と下痢に注意

今年の夏は湿気がとても高いです。
湿気をとてもきらう臓は脾で、今年は脾病を煩う方が多い傾向にあります。
症状として最も多いのは、食欲不振、下痢、軟便です。
湿がなければ下痢はない・・・と言われるほど、湿気と下痢とは関係しています。

1,連日、外気の湿気が高い
2,甘い物、油の多い食事、生もの、冷や麦、冷や奴、果物、ビールなどを長くとり続ける
3,イライラ、辛抱などのストレス
は脾を傷め、慢性の下痢、あるいは些細なことで下痢するなどの状態を生みやすくするので注意が必要です。
夏の終わり頃には、皆さんとても脾が疲れた状態にありますので、今からしっかりお手当てしましょう。

まずは、お腹を温めて、気を巡らし湿を飛ばすカッコウショウキサンは、常備しておきましょう。
湿は温めることで飛ばすことができますから、毎日お腹を温灸器やコンニャク湿布で温めましょう。
また、脾が弱い方には、お腹を中から温める大熊柳がお勧めです。
常備して朝晩補給してください。
水様性の下痢が続くと、気も損なわれますし、ミネラルバランスが崩れて脱水症や場合によっては熱中症を起こしやすくなります。
梅干しに少量の醤油を入れた番茶を服用するか、水分と共にしほよもぎを摂取してくださいね。

2011年7月13日水曜日

大暑からの養生法

熱射病に要注意

夏本番の暑さが続きます。
今年は梅雨明けが早く、残暑も厳しいという予報ですので、きちんと体力をつけておかないと秋口になってひどく体が消耗します。
連日、かなりの汗をかきますので、津液の消耗とともに、気の消耗も激しいです。
体を潤す津液が不足すると、動悸、胸苦しさ、煩燥、眠れない、じっとしていても胸がゾワゾワする、声が出にくい、しんどくて動けない、のぼせる、火照る・・・などの症状が出ます。
このような傾向がある方は、生脈紅景天と亀齢寿を併用して今からしっかり気陰を補ってくださいね。

何よりも大切なことは、睡眠を多めにとることです。
疲れていたら、午後10時には就寝してください。
また、昼食後30分程度横になるか、タイマーをかけてお昼寝してください。(昼寝のしすぎは逆効果)
これだけでも、ぐっと気陰を補うことができるのです。

睡眠不足をすると、体の熱を冷ます働きが低下して、熱が籠もりやすくなります。
熱中症で倒れる多くの方は、睡眠不足や無理のしすぎがあります。
体に熱が籠もり、気分が悪くなったときは、後頭部と左脇、右鼠径部を冷却剤などで冷やしてください。

汗をかきすぎた方は、タンポポ茶に少量の塩を入れて飲みましょう。
又、汗をかけないで熱が籠もっている方は、タンポポ茶に大根おろし大さじ3+生姜少々、醤油少々を入れて飲んで下さい。

2011年7月6日水曜日

大暑までの養生法

1年中で最も暑さが厳しい時期に入ります。
中医学では、夏バテ、夏負けのような軽い物から、熱中症、日射病を含む急を要する物まで、暑邪の侵入によって起こる病気を中暑といいます。
中暑は、臨床症状により、次の3つのタイプがあり、それぞれ養生の仕方が違います。

1,暑熱邪盛・・・夏の炎天下で長時間労働し、体に熱がこもって熱中症の心配があるもの
症状・・・発熱、顔赤、口渇、冷たい物が飲みたい、心煩(胸苦しい、息苦しい、動悸)息切れ、不眠
対処法・・・酸味+甘味+しおから味を満たしたドリンクを速やかに服用します。
例えば、梅干し+しょうゆ+黒砂糖少々+番茶、はちみつレモン水に少量の塩も入れるなど
涼しいところに体を移して、首回りをぬれタオルや保冷剤で冷やします。

★発熱とともに汗が出て止まらない、目がかすんでくる、手足が震える等は急を要する危険な状態です!
ミネラルバランスが悪いと、このような発作が起こりやすいですので、この季節は”しほよもぎ”を補給して、熱中症対策してください。
スイカや瓜もお勧めの食材です。日頃から冷房のかけすぎと睡眠不足に気をつけることも大切です

2,暑湿侵入・・・冷たい物をとりすぎて胃腸を傷めるもの
症状・・・微熱、体がだるく重い、倦怠感、食欲不振、悪心、嘔吐、下痢、軟便
対処法・・・下痢や軟便の時は、タンポポ茶に梅干しと醤油を小さじ1加えて飲みます
吐き気が強ければ、タンポポ茶に大根おろし、スプーン1の醤油、生姜汁を加えて飲みます

★体に湿が有り余るとこのような症状が起きやすいです。
穿山薯預や升降丹で、消化管を除湿しましょう
ハトムギ、緑豆、小豆、紫蘇、香りの強い香草もお勧めの食材です
冷たい物と水分の一気のみを避けて、お腹をよく温めます。体を動かす方が治りやすいです。

3,気陰両虚・・・汗をかきすぎて体が疲れるもの
症状・・・疲労倦怠感、痩せる、じっとしていても汗が出る、寝汗をかく、動悸、息切れ、胸苦しさ、
声が出しづらい、しゃべる元気がない
対処法・・・りんごとハチミツを煮詰めて、ビンにストックしておき、小さじ1杯をお湯に溶かして、豆乳を加えて飲みます
プルーンのハチミツワイン煮をプレーンヨーグルトにかけてもよいですね。

★ピリ辛のものや揚げ物は御法度です。心陰を補う生脈紅景天を補いましょう。
更年期の方は、婦宝三膠や亀齢寿で体液と血液をしっかり補うことも大切です。
山芋、豆腐、湯葉、うなぎ、あなごなどもお勧めです。
足の裏の湧泉に温灸しましょう。