2011年3月31日木曜日

清明からの養生法・・・肝を補う酸味の食材

清明というと、すでに春真っ盛りの時期なのですが、今年は寒い日が続いています。
寒暖の差が激しく、雪が降る冬に逆戻りしたかと思うと、次の日は20度を超える陽気になり・・・といった具合で、本当に体がおかしくなってしまいますね。

この激しい気候の変化や、春の環境の変化により、最も酷使されるのは肝です。
肝は栄養素の代謝、胆汁の生成、体内に入ってきた食毒や薬物、ホルモン、異物などの解毒、精神毒の処理などを行っていますが、その最も重要な働きは血液を貯蔵することです。
肝が異常に酷使されると、肝に貯蔵されるべき血液が陽気とともに上昇し、上半身に滞るようになります。
するとイライラして眠れない、頭に血が昇る、首や肩が詰まる、頭痛、高血圧などの症状が現れます。
疲労の原因は、血液の酸性化です。
乳酸が多量に蓄積されると、体がだるくなる、老化を促進する、動脈が硬化し高血圧の原因になりますので、アルカリの強い食品で中和するのが良いのです。

その代表的な食品が梅干しです。
梅干しの酸味の元であるクエン酸により、疲労物質である乳酸がすみやかに代謝され、エネルギーに変わるため、疲れがス~と引いてスッキリとします。

特に砂糖が入っている甘い食品と、動物性タンパク、加工食品などは激しく肝臓を酷使しますので、努めて量を減らし、食べてしまった時には梅干しを1個補給して毒を中和しましょう。

梅干しの酸味は収斂作用により上半身に昇った血液を肝にもどします。
そして梅干しの鹹味は腎を助けます。
梅干しに、生姜少々(辛味)を合わせ、タンポポ茶(苦味、甘味・・・ショーキT1にはハトムギも入っているため)を注いで飲むことで、五臓のバランスがとれた最高の解毒ティーが出来上がります。
辛味は肺と大腸を助け、苦味は解毒の促進、甘味は脾を補います。
生姜が胃にさわる方は大根おろしの辛味でもよいでしょう。

起床時に疲労がとれていないとき、仕事で肩が凝ったり眩暈が起きたとき、この1杯をホットで召し上がってください。驚くほど体がラクになりますよ♪

2011年3月24日木曜日

清明までの養生法・・・放射線から身を守る食事

放射線の汚染による不安が日本全国に広まっています。
放射線毒は、フリーラジカル反応による、遺伝子の損傷、造血細胞の損傷、細胞の炎症と損傷です。
いわゆる強い酸化毒です。

広島の原爆のとき、味噌汁を毎日食べていた方々が放射線被害が軽くすんだ・・・というデーターがあり、チェルノブイリ原発事故のときも、日本から大量の味噌が輸出されました。
放射線から身を守る食材の代表は、味噌です。

味噌には良質のタンパク質が消化しやすい形でたくさん入っており、ビタミン、ミネラル、不飽和脂肪酸も豊富ですので、味噌はさながら ”良質の血液材料セット”です。
味噌の有効菌、繊維質が腸内環境を整え、抗酸化効果も高いため、造血力のみならず、腫瘍発生を抑制する効果にも優れています。
有機丸大豆の醤油にも同様の働きがあります。

放射線から身を守る食事は、
玄米ご飯、玄米餅とお味噌汁です。
お味噌汁の具として、ひじき、わかめ、昆布、とろろ昆布、川海苔、胡麻、切り干し大根、干し椎茸、湯葉などを入れてください。
その他の副菜として、納豆、きなこ、梅干し、ひじきこんにゃく、ごぼうや人参、れんこんなどのきんぴら、胡麻塩などを召し上がってください。
飲み物として、梅しょう番茶や梅しょうタンポポ茶はもちろんよいです。

手軽に補給できるサプリメントとしては、抗酸化力の強いコルマータQ10や松康泉、ミネラル補給として、しほよもぎがお勧めです。
これらの漢方食品は発送可能ですので、詳しくはお問い合わせください。TEL 0584-91-8077林薬局まで

2011年3月18日金曜日

災害時の備え

今回の地震で、自然の驚異を思い知らされました。
1000年に1度の規模の地震と言われますが、ここのところの異常気象やあちこちでの大規模地震、大型台風、集中豪雨、雪害などを見ると、地球活動の変換期を迎えているような気がしてなりません。
大きな山脈がかつては海の底だったように、地球規模で考えれば、想像を絶するような災害もあり得ることを突きつけられた感じがします。

こんなに大きな災害がきたら、もう絶望だ・・・・と思ってしまいがちですが、今生きている生命はあらゆる苦難を乗り越え、進化し生き続けているわけで、生物である以上辛くても乗り越えて行かねばならない試練なのだと感じさせられます。

災害で困っておられる方々の映像を見る度に、何も出来ないでいる自分が情けなく思ってしまうのですが、一人一人が自分の出来る立場で頑張ってゆくことがやはり何より大切なことですね。
私は中医学の智慧をもとに、災害時の養生法を皆さんにお伝えしてゆきたいです。

さて、備えあれば憂いなしと言われますが、果たしてそうでしょうか?
災害はいつどこで起きるかわからないです。
家族がバラバラの状況、乗り物に乗っているとき、自宅で待機するとき、避難所へ逃げなければならないとき・・・・あらゆる時を想定して物を用意したところで、不安をぬぐい去ることはできません。
すでにあちこちの地区で買い占めが起きて、物が不足していると聞きます。
むしろ完璧を求めるほど、神経症になり体調と世の中のバランスを壊してしまうものです。
災害時の備えで一番大切なのは、心の備えではないでしょうか?
冷静な判断、あきらめない心、深呼吸や瞑想トレーニングにより、生きるためのテンションを失わない訓練、
そういったことこそ必要なのでは?と思います。

2011年3月9日水曜日

春分までの養生法

暑さ寒さも彼岸まで・・・というようにあと10日足らずで春のお彼岸を迎えます。
春分が過ぎるといよいよ陽気が盛んになり、本格的な春です。
今は寒の戻りでかなり寒さが厳しく、体に堪えますが、これからは散歩にも嬉しい季節になりますね。

陽気が盛んになると私達の気も上へ上へと上がりやすくなり、ややもすると上半身にいろいろなトラブルが起こりがちになります。
この季節の花粉症、アレルギー、目の痒み、喉のイガイガ、鼻水もそうですし、頭痛、肩こり、眩暈、フワフワ感、のぼせ、耳鳴り、血圧の上昇なども起こりやすくなります。

気が上に上がりやすいのは、肝腎要の二つの蔵にエネルギーがしっかりと充電されていないのが原因です。
腎精は生命力の源で、気を沈めて安定する働きがあり、どっしりと腰をおろして落ち着かせます。
又、肝血がたっぷりと蓄えられていることにより、環境に変化が生じても十分に必要な場所に血を届けることができ、頭痛や眩暈を起こすことはありません。

毎年、春分を過ぎたあたりから、不快な自律神経症状や、特に首から上のトラブルにお悩みの方は、今が最後のチャンス!!!
しほよもぎ(1ヶ月分 8190円)や梅醤番茶、そして色の黒い食べ物とカラフルな色の野菜を毎食召し上がってくださいね♪
これでしっかりと肝腎にパワーをつけましょう。

2011年3月2日水曜日

啓蟄からの養生法

先日、野道を散歩していると”ふきのとう”がいくつか顔を出していました。
今年は少し遅い気がしますが、黄緑色の何とも春らしい”ふきのとう”を見ると、気分もワクワクと弾んできます。
私は、”ふきのとう”摘みは大好きで、宝物をみつけるような気分になります。
寒い大地、雪解けの合間から芽を出す野草は、生命力の塊ですね。
年に一度、この時期に”ふきのとう”を食べることをとても楽しみにしています。

”ふきのとう”はほろ苦みがあり、五臓でいうと心に入り、イライラ、モヤモヤ、神経病み、肺の熱などを冷ましてくれます。
強アルカリの食べ物で、血液の浄化力は大きく、ほんの少量この時期にとっておくと、冬から春に向かう体のバランスを整えてくれます。
心配事があっていつも気持ちがザワザワしている方や、アレルギー、花粉症のある方、舌先だけがとても赤い方、春先に自律神経の乱れが起こる方に特にお勧めです。

野草はアクが強いので、あく抜きをしてから”ふき味噌”を作られたり、天ぷらにして熱を加える食べ方もよいですね。
解毒排泄力が高まり、細胞が蘇りますが、強い食べ物なので、あくまでも食べ過ぎにはご注意くださいね。