2013年12月28日土曜日

歯の構造と食事

歯の構造と食事

私達にとって理想的な食事を考えたとき、歯の構造を見るとそれがわかります。
ヒトの歯は全部で32本あり、そのうちの20本が、穀物をすりつぶすための臼歯です。

そして葉っぱをかみ切る門歯が8本、肉をひきさく犬歯が4本です。
肉食のライオンやヒョウは、肉をひきさく歯を、そしてコアラなどの草食動物は、葉っぱをかみ切る歯をもっており、それぞれの歯の構造に合った食事をしています。

体というものは、環境に応じて進化するもので、食物を代謝する酵素もそれに対応しており、私達日本人は穀物や野菜を代謝する酵素をたくさん持っていますが、肉や脂、乳製品を代謝する酵素は少ないのです。
これらのことから、食事のバランスとして、穀物:野菜:肉魚、乳製品、卵の比率を5:2:1 で摂ることが理想と言われています。

動物性タンパクや動物性脂肪の摂りすぎにより、解毒能力の限界を超してしまうと、未消化のタンパクが血液を汚し、アレルギー、アトピー、湿疹等の原因になります。
皮膚は最も大きな解毒排泄の場で、消化管や膀胱からの排泄が手一杯になると、皮膚への解毒が高まり、皮膚への解毒がうまくいかない場合は、血液が汚れ、これが成人病の根源となります。

ガンや、血管系の成人病、アレルギー性疾患を防ぐためには、これらの比率で食物をいただき、十分に柔らかくなるまで唾液を混ぜ合わせて咀嚼することと、トータル量としての食べ過ぎをなくすことです。
腹一杯、苦しくなるまで食べるのではなく、常に腹6~7分でとどめ、いつも小腹がすいている状態が理想です。
この状態は、免疫力が高まるばかりでなく、頭の回転も高めます。

★保健室からのお勧め★

ご馳走の食べ過ぎ、飲み過ぎで、体が重い、気分も優れない方・・・・タンポポ茶による解毒をお勧めします。
1日1~2袋で、血液の大掃除をして、心も体もスッキリさせて下さいね♪


2013年12月27日金曜日

風熱風寒の見分け方

風熱風寒の見分け方

風邪は、初期の内に症状を見極めて、いち早く対策を講じることが大切です。
背筋や首筋がゾクゾクと寒気がし、透明の水っぽい鼻水や、薄い痰が出る、尿の色も透明、顔色は青白い。
頭痛や関節の痛みがある。
などの場合は、風寒の風邪で、体を温めて解表してゆくことがポイントです。

これに対して、喉が赤く腫れて痛み、急激に熱が上がってくる、顔が赤い
喉が乾き、冷たい水分を欲し、粘りのある黄色い痰が出る、尿の色も濃い
などは、風熱の風邪で、清熱解毒し、ウイルスの分裂を抑えることが大切です。

風寒の風邪には、葛根湯、麻黄湯、桂枝湯などを用いてゆきますが、風熱の風邪には、銀翹解毒丸や馬鞭草を用います。
ここで興味深いのは、同じウイルスをもらっても、その人の体の状況(体質)により、発病の症状が変わってくることです。
例えば、日頃から冷え性で、水はけが悪い体質の方は、風寒の症状を呈しやすいですし、食べ過ぎ等で胃熱がある方は、風熱の症状が現れやすいようです。

食べ物ひとつでもかわります。
同じウイルスを拾ったとき、お寿司やビール、ジュースなどを口にすると、一気に風寒証になりますし、カツ丼や天ぷらなどの熱食を口にすると、風熱証に傾いてきます。

風邪は善行数変と言われるように、症状がコロコロと変化します。
場合によっては、風寒と風熱が混在するようなときもありますし、初期の解表に失敗して、ひとつ奥に入り、熱を呈してくることもあります。
症状が教科書どうりのような例ならよいですが、混在して正確に見極めることができない場合は、風寒と風熱の薬を合わせて用いたり、太陽病と少陽病の薬を合方する方が無難な場合も多々あります。

漢方を、証ではなく、病名で処方している医療機関に行きますと、インフルエンザであれば、麻黄湯というような具合に処方されることがありますが、仮に風熱の風邪に麻黄湯を用いると、ウイルスの分裂を促進して悪化するような危険性を伴います。

風邪はガンよりも難しい!という諺を作りたいくらい、症状の変化に応じて、薬も一服ごと、変える必要があります。
ですので、こちらでは、何種類かのお薬を調合して、このようなときはコレ、こうなったらコチラ・・・を飲んでください!
というような出し方をしています。
そして、一番の名医は患者さん自身ですので、症状の見極め方から、そのときに応じた食事箋まで覚えていただいています。

★毎月第二土曜に、このような養生塾を行っていますので、お近くの方は是非ご参加くださいね!!!

2013年12月24日火曜日

集中と緊張の違いについて

集中と緊張の違いについて

いざここ一番!というときに皆さんは自分の力を発揮できるでしょうか?
集中と緊張とは、似ているような感覚を受けますが、似て非なるものです。

緊張は不安を伴い、体を固くさせ、血の流れを止めて、長く続けば生命力を損ないます。

中医学では、不安や恐れなどの感情は腎を傷つけるといいます。
腎は生命力の源である臓なので、緊張すると髄海(脳)も空虚になり、思考が散漫となり、本来の力を発揮することができません。

緊張の反対は、リラックスですが、リラックスした状態とは、集中できている状態で非常にワクワクした気持ちを伴っています。
皆さんも、時を忘れて何かに夢中になっている状態のときは、不安を感じたりしていませんし、とても楽しい記憶があることと思います。
つまり、集中することは、腎(生命力)を養うと言えます。

難病に立ち向かうときもそうです。
方針を決めて、養生と手当てに集中していれば、リラックスし、エネルギーが沸いて不安を感じなくなります。
病気と戦う患者さんのために、よく千羽鶴を折りますが、集中して千羽鶴を折る行動もまた、不安を和らげ、治るための念を通じさせるものでもあります。

2013年12月19日木曜日

洗髪で解毒を促進

洗髪で解毒を促進

皆さんは、痰湿毒というものをご存じでしょうか?
痰湿には独特のニオイがあります。
それは、風邪などで何日もアタマを洗わずにいたときの、後頭部や耳の後ろなどから発するニオイです。
アタマを洗わずにいると、頭皮がベタベタとして、非常に気分が悪く、気持ちも塞がりますが、洗髪をすると、一気に気分がスッキリしますね。

それもそのはず、毛根は皮脂腺から発しています。
健康な毛は、すり鉢状の毛穴から勢いよく林立していますが、毛根が皮脂で汚れていると、皮膚が歯槽膿漏の歯茎のようにブヨブヨと盛り上がり、毛根に黄色いアブラ汚れがビッシリとつき、毛が寝てしまっています。
美容院の先生にお聞きしましたが、ガン、血管病、鬱病などで化学薬品を服用している方の毛根は、閉じてしまって毛が寝ているそうです。

頭の汚れは、単なるアブラではありません。
血液中の化学薬品や有害重金属は、脂肪の中に一時保管されます。
頭皮の皮脂はいわば、毒の保管庫でもあるわけです。
特殊な水を使って、頭皮を洗浄すると、薬品臭や薬品の色が出てきます。

頭のマッサージもしかりで、耳の後ろや、後頭部などをツボ押ししていると、強烈なニオイがしてくることがあります。
施術者はしんどいですが、これによって本人さんは大変に楽になります。

界面活性剤の多い脱脂力が強いシャンプーは、毛穴を傷めてしまいますし、シリコン入りのつや出しシャンプーなどは、毛穴を塞ぎ、毛根での解毒代謝をストップさせてしまいます。
慢性の頭痛や頭重をはじめ、脳血管疾患、ガンにいたるまで、毛根の解毒代謝が大きく関わっているようです。

解毒を促進させるために、タンポポ茶による中からの掃除に加えて、毎日の頭皮のマッサージ、良質シャンプーによる頭の洗浄を行ってください。
豆腐パスタによる毒出しもよいですね。

2013年12月7日土曜日

お正月のご馳走とプチ養生

お正月のご馳走とプチ養生

お正月の楽しみのひとつにおせち料理がありますが、ここ5年ほどは、薬膳仲間5~6人で”持ちよりおせち”を楽しんでいます。
それぞれが、得意な料理を1~3品担当し、人数分を作って、大晦日に薬局に集合して分配します。
毎年、それぞれの家庭のお味を楽しめること、添加物フリーの手作り、そしてお値段もとてもお値打ちなんですよ♪
レシートを持ち寄って合算し、人数で割るのですが、たっぷり2日間楽しめる量で、1件あたり5000円かからないほどのお値段です!!!
いくらかかったか、予想して一番近い人にジャスト賞があるので、これを予想するのも楽しいですよ。

ぴょんは、ここ数年、巻物を担当しています。
伊達巻きや、豚の野菜ロール等・・・・。今年は何を作ろうか、今からワクワクしながら思案しています。

見た目もお値段も華やかな(笑)おせち料理ですが、市販のものは、保存を利かせるために、味が濃く添加物もタップリです。
カロリーも高く、解毒するのに内臓は悲鳴をあげます。
お正月はお刺身やすき焼きなども続くので、胃腸を休める消食タイムを是非なるべく短いスパンで作ってくっださいね。

消化を助ける食材を消食類といい、その代表が大根やカブラです。
揚げ物や動物性タンパク質の料理には、大根おろしを付け合わせてください。
また、ご馳走の次の食事は、大根を入れたスープやリゾットがお勧めです。

2013年12月3日火曜日

冷え性

冷え性

冷え性で悩んでいるのは特に女性と高齢に多く、実にまじめに養生しておられる方が多いです。
冷たい物を摂らないことや、体を冷やす性質のある食べ物など、よくご存じで、注意しておられる他、足浴や温灸などのお手当てにも余念がないですね。
それでもなかなか冷え性が改善しないのはどうしてでしょう?

冷え性とは、体を温める陽気の不足ですが、これを司っているのは、気の働きです。
新鮮な空気と、毎日の食事から、脾の働きによって気が作られますが、脾の力が弱まると、気が作られないばかりか、代謝力や解毒力も弱まり、体に余分な水分や、汚れが溜まりやすくなります。
こういったものが、体を冷やし、また血流を悪くして、冷えの悪循環に入ってゆきます。


脾の力が弱い方は、物事を考えすぎたり、悩み易い傾向にあり、体(筋肉運動)をあまり使わず、じっと考えにふけっていることが多いです。
肌肉は脾は司ると言われるように、逆に運動して体を動かすことで、気を作る必要性が生じ、脾の力が高まると言われています。
つまり、手足を動かす筋トレやストレッチなどの運動を取り入れることで、体は温まってきます。
上半身がのぼせて、下半身が冷える方は、特に上下の気の巡りが悪くなっていますので、足のふくらはぎの筋肉を、かかとを上げてこまめに動かしてください。

★お勧め漢方★

手足や足腰が冷たく、眠れないなどの悩みがある方は、就寝時に発酵紅参を温かくしてお飲みください。
リラックスしてとてもよく眠れますよ。
お好みで、生姜汁や、黒砂糖を入れて飲んでもOKです。

お腹が冷えたり、生理痛などの痛みがある方には、大熊柳や火神丹などのクマヤナギ製剤がお勧めです。
お腹を温めて、解毒代謝も改善してゆきます。

2013年11月27日水曜日

腎を守る督脈の手当て

腎を守る督脈の手当て

うちの猫ちゃんは大変に食いしん坊で、ご飯を上手に催促します。
朝、私が寝ている顔の上に、キャットフードが入ったカンカンを落としてみたり、そのカンカンを前足でスリスリしてみたり・・・実に巧みにアピールするわけです。
それでも、私が知らん顔をしていたため、強硬手段に出て、”早く起きろ~”とばかりに、棚の上のものを、床に落として、ご飯を催促しました。
さすがに、私も怒って、”コレ!あかんでしょ!!”と、大声を出して、手をあげかけました。

そのときの猫ちゃんの行動は大変に興味深く、印象に残りました。
猫ちゃんは、背中の背筋(督脈)の部分を毛繕いしはじめ、長い間必死で舐めています。

おそらく、飼い主に叱られてショックな気持ちと、怖かった・・・焦った・・・という気持ちを毛繕いすることで、自分で自分を慰めて、気持ちを取り直しているのだと思われます。

毛繕いすることにより、落ち着きを取り戻すということは、毛繕いという皮膚刺激が、神経の伝達を調整し、セロトニン系のリラックス物質を放出しているのだと思われます。
その後、猫ちゃんの背中を撫でてやりと、ゴロゴロと言い始め、リラックスした表情になってすり寄ってきました。
自分での毛繕いには、ゴロゴロ言わないけれど、人が撫でることで喜びに気持ちが出ることに、着目しました。

これは、人でも同じで、恐れや不安が生じたときに、自分で自分の胸をさすることが、リラックスにつながると思われるし、誰か自分でない他人に、背中の後ろを”ヨシヨシ”とさすってもらうことは、喜びにつながり、腎を守る・・・すなわち長生きに直結するお手当てだと言うことです。

生き物にとっても毛繕いが大切な行動であるように、家族や親しい仲で、お互いに背中をさすりあう、督脈の手当ては、不安や恐れ、そして病気を乗り越えたりするための大切な手段ですね。
簡単にできる、背中のさすり愛を、是非取り入れてみてくださいね♪

2013年11月21日木曜日

疫癘について

疫癘について

疫癘とは、大流行を引き起こす強力な伝染性をもつ疾病で、これからが本番の季節を迎える、ノロウイルス、ロタウイルス、インフルエンザなどがそれに属します。
これらの疫癘を拾わないためには、自然免疫をしっかりアップさせておくことが大切です。

免疫アップで流行病拾わず!の養生法

1,良質な睡眠(起床時にスッキリしていること)・・・午後10時就寝を目標に!
2,食事はよく噛んで、腹7分・・・空腹時に免疫は活性化する
3,甘い物、アブラ物、味の濃いもの、動物性の脂肪の摂りすぎを控える・・・和定食がお勧め
4,味噌、大豆食品、発酵食品で、腸の環境を整える・・・便秘は禁物
5,朝晩15分程度、体を動かす・・・ウォーキング、体操、ストレッチなど
6,乾布摩擦や、温冷浴をとりいれる
7,上手にストレス解消・・・前向き思考で、リンパ球が働く
8,レモンやティートリーのアロマオイルで加湿・・・もぐさを焚くのもよい
9,タンポポ茶で体内解毒!・・・予防に1日1袋、感染したときは1日3回が目安

できることを一つでも多く取り入れてくださいね♪

2013年11月14日木曜日

冬にお勧め温裏の食材

冬にお勧め!温裏の食材

温裏類とは、体の内部が冷えたときに使う食材です。
体の内部とは、具体的に臓腑、血脈、骨髓などをさしますが、これらの部分が冷えた症状を、裏寒証といいます。
裏寒証の主な症状は、頭の芯が痛む、背中や胸の冷えと痛み、腹部の冷えと痛み、吐き気、嘔吐、吐水、水様性下痢、むくみ、尿が多く透明・・・などです。

これらの症状に適した食材が温裏類で、野菜ではニラ、糖分は黒砂糖、魚では鱒、鯵、鮭などの肌のピンクの魚、そして、肉桂、乾姜、花椒、小茴香、桂花などのスパイス類です。

お腹が冷えて下痢をしたときにお勧めするのが、ニラと卵のお粥です。
また、冷えて胃腸が痛むときには、黒砂糖に生姜をすり下ろして熱いお湯を注ぎ、生姜黒砂糖湯を作って飲むと痛みによいのです。

冬の料理には積極的にスパイスを使用するとよいですが、大量に用いたり、長く煮込んだりすることを避けます。
肉や魚の下味に使うと、殺菌効果、寄生虫の駆除にも役立ちます。
スパイスは少量を使用するだけで、味もぐっと変わりますし、ほんの少しでも体を温める作用は強いので、上手く使ってくださいね♪

2013年10月30日水曜日

ネバネバ食品の効用

ネバネバ食品の効用

山芋、長芋、里芋、オクラ、海草、納豆、モロヘイヤなどのネバネバ食品にはムチンがたくさん含まれています。
ムチンは、皮膚、関節、目の水晶体などに多く、保湿、潤滑、免疫力の強化などに大切な働きをしています。
これらは中医学でいう津液の働きで、特に加齢に伴い不足してきます。
また、寝不足や過労でも津液は消耗し、粘膜が乾いてくると、免疫力が低下して、アレルギー、粘膜の荒れ、潰瘍、発ガン等の炎症につながるので注意が必要です。
このような傾向がある方に、ネバネバ食品は優れた働きをもっています。

またこれらの食品は、肝臓でグルクロン酸を作る働きがあります。
グルクロン酸は、肝臓の働きを助けて、解毒機能を強化し、疲労回復に役立ちます。
ネバネバ食品に化痰の働き(痰を溶かしたり、痰湿という病理産物を処理する働き)があるのはこのためです。

里芋などは、外用でパスタとして使用すると(里芋湿布)病理産物を吸着して、痛みや腫れを引かせる働きがあります。
この場合は、里芋粉を使用したり、生の里芋をすり下ろして、生姜汁と併せて、ネルの生地に伸ばして使いますが、その前に生姜罨法等で患部の血行をよくしておくと、さらに効果があがります。

ネバネバの食品は、正しい津液を補いつつ、悪い病理産物である痰湿を処理してくれる、両刀使いの優れた食品です。

2013年10月22日火曜日

自然から学ぶ

自然から学ぶ

季節外れの台風で、大変な被害が出ています。
10月も後半に突入したというのに、次々に大型台風が日本列島に接近しており、油断できない状況です。
でもこのことは、庭の蜂の巣から予測できていました。

例年ですと、倉庫の天井部分や、庭の高い木に巣を作っているのですが、今年は足下の低木や、灯籠の中に巣を作っているのです。
そして、巣の数もとても多いことから、大きな自然災害の可能性を感じていました。

通常であれば西風が吹き、秋も深まる季節なのに、南からの湿った風が吹くことや、上空に寒氣があるために秋がなく突然冬の寒さが到来することなど、季節の巡りが順調ではなく、明らかに逆風が吹いており、これは私たちの体に大きな影響を与えています。
つまり体が準備できていない種類の邪を受けるわけですから、健康人ですら体調を崩すことが多く、いわんや、持病がある方や、お年寄り、子供、虚弱な方、更年期等でバランスが崩れている方、ストレスで体が消耗している方には、大きな打撃です。
このようなときは、とにかく無理をやめて、体をよく休めること、そして心を朗らかにすることが大切です。

また、今年は梨などの清肺作用のある果物が豊作であったことから、肺に熱をもつ病気が予測されます。
漢方薬も、そのような系統のお薬を仕入れました。
ご家庭では、梨の蜂蜜煮を作って冷凍しておかれると、咳が出たときに便利ですよ♪
激しい温度変化は、嬌臓である肺を傷め、容易に風邪やウイルス性疾患などの感染症に罹りやすくなりますので、今から注意が必要です。
食べ過ぎを避けて、胃腸に負担をかけすぎないことと、乾布摩擦や温冷浴で皮膚の免疫力を今から高めておくことがお勧めです。

皆さんも、散歩に出かけたら、風向きや、畑の食物の成長、そして鳥や虫たちの様子などを観察してみてくださいね。
自然は私たちに色々なことを教えてくれていますよ!!

2013年10月16日水曜日

更年期の薬膳

ロバ先生が、更年期のぴょんのために作ってくれた薬膳もち

1,まず、山薬を煎じます・・・山薬は肺、脾、腎を補い、薬膳に用いやすいクセのない生薬です。手に入らない場合は、山芋、長芋で代用できます。

2,一番煎じはそのまま服用し、二番煎じにワカメ、春雨、高野豆腐、梅干、玄米もちを入れ、塩味で調味してできあがり!!!

高野豆腐は、イソフラボンの濃縮版で、腎と脳髄を補います。
ワカメ、春雨は、火照りやすい体を清め、解毒します。
梅干しは、収斂の働きで汗を止めます。
塩味は汗のかきすぎによる腎の疲れに養生します。

乾物をサッと煮込むだけで、お手軽、簡単で、しかも美味しい!!!

2013年10月9日水曜日

漢方相談の近況

漢方相談の近況

今週に入って一気に増えてきた症状は、水っぽい咳、痰、鼻水、微熱が続いてスッキリしない・・・などです。
10月に入っても昼間~夕刻まで30度近い異常な暑さが続いています。
職場では、未だにクーラーがかかっており、冷たい食べ物や飲み物を摂る傾向があるようです。
ところが深夜~早朝は一気に気温が下がってきますので、昼間にとった水分がはけきらず、体が冷やされて、水っぽい咳、痰、鼻水、顔のむくみ、だるさ、腰痛や関節痛などの症状が現れてきます。
つまり、暑くなったり寒くなったりする変化に体がついていけていないと、このような状態になるわけです。

現在、最も出ている処方は、二陳湯、小青竜湯、柴胡桂枝湯、小柴胡湯など。
痰飲を取り除いたり、解表させたり、少陽の欝熱をとる処方の組み合わせで、微調整が可能になっています。

現在、このような症状でお悩みの方は、まず胃腸の疲れをとるために、1日1食をお粥にしてみてください。
生姜の千切り、長芋の千切り、白ネギの千切り、きのこなどを具にして、塩味で調味するとよいです。
お腹を温めることで、発汗を促し、湿をとりさって、欝熱を予防してくれます。

2013年10月5日土曜日

お日様ウォーキングの勧め

お日様ウォーキングの勧め

朝夕、急激に冷えて気温が低くなってきました。
ここのところ多いのが、喘息、気管支炎、鼻炎など、肺の冷えにより起こる症状です。


夏場は早朝より散歩していた方も、これからの季節はお日様が出ている時間に散歩してくださいね。
急に冷たい風に当たると、肺を冷やし、思わぬ体調不良の原因になります。
また、夜間のウォーキングも、夜風は腎を冷やして消耗させ、老化に拍車をかけるので、要注意です。

最近では日差しが強いために、紫外線をガードしまくる傾向が強いですが、一日30分程度、お日様を浴びて歩くことは、骨の健康、老化予防、鬱病などの予防に効果があります。
ガンの骨転移予防にも、お日様ウォーキングは効果的!!!
骨には適度な圧力、光、栄養が必要です。
特に冷え性の方は、お日様の高い時間に散歩してくださいね。

雨の日や風の強い日は無理して散歩するのでなく、お部屋でストレッチや養生体操をすれば十分です。
        ☆。.:*   ・'゜★。.:   

2013年9月25日水曜日

熱を冷ます食べ物

熱を冷ます食べ物

長くて暑い夏の影響で、熱病のご相談が増えています。
体に熱がこもりやすい、にきびや吹き出物が出やすい、ノドが乾きやすい・・・などの体質の方は清熱類(熱を清める食材)を摂るようにして、揚げ物や油を使った料理、にんにくや唐辛子などの香辛料は避けましょう。

本日は、それぞれの臓腑の熱についた症状とお勧めの食材について、ご紹介いたしますね。

肺熱の症状・・・咳、発熱、黄痰等 ♪食材・・・セロリ、さとうきび

心熱の症状・・・口内炎、不眠、煩燥等 ♪食材・・・ニガウリ、冬瓜、きゅうり、緑豆、春雨

肝熱の症状・・・目赤、口苦、尿赤、イライラ等 ♪食材・・・トマト、じゅんさい、マコモダケ

胃熱の症状・・・多飲多食、口臭等 ♪食材・・・セロリ、きゅうり、アスパラガス、とうふ

大腸熱の症状・・・便秘、渋り腹、吹き出物等 ♪食材・・・白菜、黒こんにゃく、たんぽぽ、きゅうり、バナナ

小腸熱の症状・・・口内炎、排尿痛等 ♪食材・・・すいか

膀胱熱の症状・・・排尿痛、残尿感、血尿等 ♪食材・・・すいか、とうもろこしのヒゲ

炎症とつく名前の病気がある方は、再発しやすい季節です・・・タンポポ茶+霊芝胞子で、免疫力と清熱解毒力を高めると、ガン予防にもつながります。

2013年9月18日水曜日

体は心の住処

体は心の住処

若い頃には”肩が凝る”とか”体がだるい、しんどい”なんてことは気にとめたこともなかったですが、歳とともに体にいろいろな不具合が出てくるようになりました。
長年使った体なので、ガタが来るのは当たり前ですが、体も実は家と一緒で、お手入れ次第で長持ちします。

体は心の住処なので、しっかりとお手入れすることで、健全な魂が宿ります。
お手入れとは、補修・・・壊れた部分を補う(不足しているものを補う)ことと、大掃除・・・汚れや傷みを除去する(不必要なものを解毒する)ことです。

誰でも、汚れた部屋にいたりすると、心もすさんでくるし、逃げ出したくもなりますよね。
これを、体と心の関係に置き換えると、体調が悪くて、痛みをはじめとする辛い症状に悩んでいるとき、”この肉体から解き放たれたい”とか”こんなに辛いのなら死んでしまいたい・・・”と思うようです。
でも、残念ながら、息をひきとる瞬間まで、魂はこの肉体から逃れることはできません。

ですから、生きている限り、お手入れ(養生)が必要なのです。

逆に心を明るく保つことも同様に大切です。
人は生きている以上、前向きでいないと生き辛いんですよね。
不安、不満、落胆、嫉妬などのマイナスの気持ちは、ものすごい勢いで、体を傷つけてゆきます。
家の中で当たり散らしてドアをバンバン閉めたり、物を投げつけたりして、住居を傷めるのと同じことです。

元気に活躍しながら長生きするために、体と心のお手入れ・・・どうかかかさずに続けてください。

2013年9月11日水曜日

そろそろ補陽も必要

そろそろ補陽も必要

朝晩涼しくなってきました。
皆様は、朝起きたときに、元気いっぱいでスッキリしていますか?

最近、薬局でご相談が多いのは、
1,朝起きたときに、手が強ばったり、足腰が痛む
2,何となく疲れがとれず、起床時に頭がぼんやりしていて、なかなか元気のエンジンがかからない
3,朝、食欲がなく朝食が進まない
などの症状です。

日中と夜間との気温差が大きくなるこの季節に特有の症状です。
真冬は、昼間も寒いので用心して毛穴も閉じていますが、この季節は昼間は汗ばむ陽気なので、毛穴が開いています。
そのままの状態で夜を迎えると、汗をかいたまま体が冷えてしまったり、寝冷えをしたりして、寒邪が体に入り込みます。
すると、冷えのために、痛みが生じたり、胃腸が冷えて清陽が昇らず、元気が出ない・・・などの症状が出やすくなります。

そろそろ、夜は冷やす食べ物を摂らないようにしてゆきましょう。
特に、ビール、サイダー、アイスクリーム、フルーツ、お刺身などは、日の出ている間にしておきましょう。
漢方やサプリメントも、微調整が必要です。
例えば、補腎剤で、夏場に六味丸を飲んでいた方には、そろそろ夜には八味丸を服用するようお勧めしていますし、プラセンタも豚プラセンタから子羊のプラセンタへ変えていかなくてはならない方が増えてきています。
特に、夜は冷えやすくなりますので、補陽の方剤を服用する方が、トラブルが少なくなるわけです。

自分の体質と症状に合わせた、食事や漢方を服用することはとても大切ですが、季節によっても微調整してゆく必要があります。
夏を越した体はとても疲れていますから、早めに適切な養生をしてゆきましょうね♪

2013年9月4日水曜日

秋雨前線時期の養生

秋雨前線時期の養生

ここのところ日本列島の上空に寒気が南下して、地上では南からの湿った暖気が入り込み、日本各地で大荒れのお天気模様になっています。
実は人の体もこれに同じで、気候が不安定であればあるほど、自律神経も大きく揺さぶられ、体調にも影響します。
例えば、体の表面は冷えているのに、中に内熱がこもってみたり、逆に体表は火照っているけれど、胃腸は冷えている。
つまり、暑いのに寒気がする、急にのぼせが起こり、汗が噴き出してきたかと思えば、汗で体が冷えて急激に寒くなり、吐き気、下痢、腰痛などを起こす・・・など様々な不具合を感じやすくなります。

上半身がのぼせて、下半身が冷えている場合、お天気と同じようにその境目に前線ができて、不安定な状況になります。
お腹がパンパンに張る、腹中雷鳴(ゴロゴロとお腹が鳴る)、胃内停水(水分が胃に貯留して吐き気がしたり、食欲がなくなる)
黒い雲が立ちこめて、雷が鳴るのと同じですね。

お天気の場合は、前線が通り過ぎるのを待つしかありませんが、体の場合は、不足を補って体の許容量を高めて、自律神経を安定させることと、気の巡りをよくすることが、早くこの症状を取り去るポイントになります。
散歩や屈伸運動で、足を使うこと、足をよく温めてあげることもよいです。
湿気を体に呼び込まないように、瓜類、とうもろこし、鳩麦、小豆、乾物等、利水去湿の食べ物を取り入れてください。

自律神経を安定化させるには、脳を養う大豆食品や新ノーゲンを服用するのが良いですね。
また、クヨクヨと同じことを考え続けて、脳のエネルギーを消耗しないようにすることも大切です♪

2013年8月29日木曜日

定年うつを防ぐ智慧

定年うつを防ぐ智慧

定年後のうつ病に悩むのは、圧倒的に男性が多いです。
特に、現役中はバリバリと仕事をこなしてきた人で、趣味もあって休日でも家でじっとしていないような方が、意外にも要注意です。
忙しく働いた多くの方が、”定年になったら、しばらくのんびりとしてリフレッシュします”と言われますが、この”のんびりリフレッシュ”は、1週間程度までの期間限定で十分です。

人は常に行動する生き物なので、長期間のらりくらりしていると、次第にやる気と意欲が失せて、うつや閉じこもり、寝たきりに突入していってしまいます。
のんびりは、次にやることがあるから楽しみなのであって、自由になる時間が長すぎると、いつでもできるからいいや・・・となり次第に趣味にも興味がわかなくなってしまいます。

女性の場合は、退職しても毎日の家事に追われていますので、食事の準備や掃除、洗濯物の出し入れの合間に、ちょっと読書をしようとか、趣味の練習をしようとかします。
つまり自由になる時間が限られているので、かえって短時間であれこれと集中してこなせる幸せがありますね(笑)

うつを防ぐためには、一日をリズムよく過ごすのがよいですね!
まずは、早寝早起きと食事・・・つまり寝る時間と起きる時間、食事の時間を決めます。

午前中、午後、夜と3つに時間が分かれましたら、体を動かすこと、脳を動かすこと、感性を動かすことを交代に、日程に入れると良いですよ。

例えば、私の場合は早朝、30分散歩をしてきたら、次は原稿を書くための研究をする、次に洗濯機を回しながらお勝手をする、食事が終わったらフルートの練習をする・・・等、出勤までにけっこうあれこれやってきます。
仕事も患者さんの相談か、メ~ル相談のお返事、締め切りの原稿の仕上げ等、座る作業ばかりなので、一段落つけながら、店内で笛を吹く、1曲踊って体を動かす・・・などの工夫をしています。

定年後、イキイキと過ごされている男性は、数種類の趣味の他にも、ボランティア、そして男の手料理などにも挑戦していらっしゃいます。
私の仕事には、定年はありませんが、毎日の生活がマンネリにならないように、楽しんでゆきたいです♪

2013年8月21日水曜日

膀胱炎が多発しています

膀胱湿熱が多発しています!

連日大変な暑さが続いていて、多くの方が体力を消耗しています。
薬局店頭では、膀胱炎で悩む方が増えてきました。

気温が35度を越えるような日に、海水浴やプールに長時間浸かる。
食事にバーベキュー、イカ焼き、たこ焼き、揚げ物などとビールやかき氷を食べる。
というようなパターンの後に、膀胱炎を起こしやすくなります。

これは、連日の暑さで体が疲労しているところへ、気温が高いと発汗が高まり、その結果尿量が減少して濃くなること。
その結果炎症を起こしやすくなる。
食事の内容が、さらに体に熱を生むものであること、そしてプールなどに浸かり体が疲れることで、粘膜の抵抗力が弱り、容易に感染しやすくなること・・・などが重なり発症するものと見られます。

一度膀胱炎を起こすと、繰り返しやすくなりますので、注意してください。
まずは、十分な睡眠をとることと、熟睡するために、晩ご飯を食べ過ぎない事が大切です。
体の熱をとり、炎症を清熱するために、スイカ、トマト、キュウリなどの瓜類、夏野菜を冷やしすぎることなく召し上がってください。
瓜類は、熱を加えて調理すると、利尿作用が高まり、解毒を促します。
タンポポ茶は清熱解毒剤としてお勧めいたします。
症状によっては白花アザミ、小薊飲子、猪苓湯、茵陳蒿湯などの漢方薬を使用します。

2013年8月17日土曜日

靴下で夏バテ予防

靴下で夏バテ予防

今年の夏は高温多湿な日が連続しており、普段元気な人にも夏バテが見られるようになってきました。
夏バテの原因に、冷たい物や脾胃を傷める食事の摂りすぎがありますが、今日はもう一つの原因、激しい温度変化による自律神経の動揺についてお話します。

多くの方が、夏場は軽装備で裸足で過ごされることが多いのですが、この裸足こそが夏バテを生む一つの要因と考えられます。
特に暑いところから、冷房の効いたショッピングモールなどを長時間歩いていると、足の踵がものすごくだるくなってきます。
これがすでに、夏バテ前段階です。

足の踵がだるく重いということは、膀胱経に寒湿の邪がすでに入っていることを意味し、次第に腰がだるくなる、尿の出が悪くなる、体がむくむ、めまい、吐き気がする、少し動いてもしんどい・・・などの症状を呈するようになります。
これは、足元から冷えが入ったために、水分代謝が悪くなり、尚かつ温度の変化で、少陽経が対応できずに起きるもので、夏風邪にも似たような体のだるさを伴うのが特徴です。

これを防ぐには、屋内では裸足を止めて、踵のあるソックスを1枚はくこと。
これだけで、うんと違いますので、お試しください。
また、すでに足がだるい方・・・足の踵、三陰交などにお灸をして、腰痛や生理痛、胃腸不良の予防をしましょう♪

2013年8月7日水曜日

体のサインを大切に

体のサインを大切に

猛暑と大雨・・・不安定な気候が続いており、体調不良を訴えている方がとても多いです。
夏バテしているから・・・食べなくちゃ・・・と無理矢理、ハイカロリー、高タンパクで味の濃い料理を食べて、それ以降、胃の調子が悪くなった・・・という話をよく聞きます。

日本人は、食べられないことに非常に恐怖感を抱いているようで、食べないと体力が落ちる、無理にでも食べないと死んでしまう・・・と思っている方がとても多いようです。
そのような発想から、風邪をひいて熱を出していても、無理矢理に肉を食べて精をつける。
夏バテしているから、ウナギや焼肉を食べる。
食べられなくなった人に、点滴や胃瘻を施す。
息をひきとる寸前の人に、食べなくては死ぬ・・・といって起こしてスプーンで食べさせる。
このような行為の全ては、体を苦しめることなのに、良かれと思ってやっているので、始末が悪いのです。

皆さんは、満腹で、これ以上食べられないときに、無理に食べさせられたら、しんどくてたまらなくなり、戻したりして受け付けなくなりますね?
食欲がなくなる・・ということは、これと同じで、食欲を落として、物を入れないようにして、体がやるべきことをやらねばならない・・・というサインなのです。
例えば、新たにものを入れないようにして、解毒しきれていないものを処理する、ウイルスをやっつける、胃腸機能を守る・・・など。
作業が終われば、自然に物を欲するようになります。
ですので、体の調子に耳を傾け、食べられるようになれば、食べたらよいのです。

犬も猫も、散歩をしていると、日によって食べる草が違います。
体調を診て、体が欲しているものをとり、体調が悪いときは、ものを食べずに寝ていますね。
薬局店頭では、”何を食べたらよいですか?”という質問をよく受けますが、中医学を勉強して、四気五味がわかってくると、自然と体に必要な食べ物が皆さんわかってきますよ。

ちなみに、私は今日は甘味と酸味が合わさったパイナップルをとても食べたくなり、食べたらすごく元気が出ました。
津液不足気味の夏バテ、消化不良だったのですね♪

2013年7月31日水曜日

肺脾を補う山薬蓮根粥

肺脾を補う山薬蓮根粥
 
材料
米30グラム、山芋と蓮根の薄切り各10グラム、塩1グラム、水250CC
1,米をといで、30分ほど水につけておく
2,蓮根を加え、鍋に入れ、強火にかけて、炊きあがったら弱火で30分ほど煮る
3,山芋を加え、さらに10分ほど弱火でコトコト
4,塩を加えてさらに10分ほど煮て出来上がり

分量と煮方は、体調とお好みに応じて加減してみてください。

このレシピは、胃腸を丈夫にする働きと、呼吸器を丈夫にして、気の力を回復させる働きがあります。
食の巡り、気血津液の巡りを整えるもので、胃腸が弱り、体力が低下している方にお勧めです。
夏バテや夏の胃腸の疲れ、食べ過ぎて胃腸を壊している方にもお勧めしています。

2013年7月24日水曜日

自律神経を鍛える養生

自律神経を鍛える養生

最近では、省エネで冷房も28度設定のところが多くなっていますが、まだまだ冷えすぎている職場もありますね!
外気温との差が10度を超えると、自律神経はその調整に大忙しです。
寝不足や過労、貧血、更年期のホルモン変化などで、体に余力がないときは、自律神経の反応がうまく働かず、めまい、動悸、息切れ、ふらつきなどの不快な症状を起こしやすく、不安な気持ちを惹起します。

自律神経をきたえるには、温冷浴がお勧めです。
今の季節から慣らせば、冬場にも続けることができますよ。
温冷浴は、温かい湯船につかり、じわっと汗をかいたら、冷たいシャワーをかける・・・を3回繰り返すものです。
体が慣れないうちは、ぬるめのシャワーでもかまいません。
慣れたら、少しずつ冷たくしていけばOKです。
この方法は、自律神経の反射を素早くするほか、皮膚を刺激し、免疫力を高めます。
今から行うと、冬場に風邪をひかなくなりますよ♪

同様に、乾布摩擦もよいですね。
手足、体幹を乾いたタオルで摩擦したり、掌で叩いたりします。
アトピー等で皮膚の弱い方は、シャツの上から行ってくださいね。

2013年7月17日水曜日

熱中症要因

熱中症要因

熱中症は、日射病や熱射病などの総称で、 「高温下での運動や労働のため、発汗機構や循環系に異常をきたして起こる病気。体温上昇、発汗停止とともに虚脱・けいれん・精神錯乱・昏睡などを起こし、生命の危険を伴うこともある」とされています。
今年も、梅雨明けから熱中症で搬送される方が急増しており、注意が必要です。

人が体温を下げるメカニズムは
1,皮膚表面から空気中へ熱を放出
2,発汗による気化熱を利用
の二つがありますが、体温よりも気温が高くなることで、放熱できなくなり、また、湿度が75パーセント以上になると、汗が気化できなくなり、体の熱を冷ますことができなくなります。

熱中症の初期には、眩暈やふらつきがしたり、のぼせて気分が悪くなったりしますが、この段階で対処しないと、思ったよりも早く症状が進み、痙攣、脱水、錯乱に陥り、取り返しがつかなくなる恐れがあります。

熱中症は、5歳未満の幼児や、65歳以上の高齢者では特に注意が必要ですが、以下の方も熱中症を起こしやすいので、しっかりと養生なさってください。

1,疲労、寝不足が続いている人
2,朝食抜き等、空腹時に散歩や外出
3,肥満傾向の方
4,アトピー等で、皮膚が乾燥しがちで、汗をかきにくい方
5,貧血がある方(血虚傾向)
6,空咳、便秘、皮膚乾燥等、陰虚傾向の方
7,更年期でのぼせ、火照りがある方
8,飲酒時や、濃いコーヒー等のカフェインの摂りすぎ時
9,水分の摂りすぎで、塩分が不足しているとき

熱中症の予防には、気陰を補う生脈宝を用います。
すでに症状があるときは、牛黄製剤や、五苓黄解で対処します。
カバンの中に1セット持っていると、安心ですね!

2013年7月10日水曜日

マラセチア毛包炎

マラセチア毛包炎

高温多湿の梅雨~夏にかけて、皮膚病で悩む方が増えています。
この時期、日光皮膚炎、かぶれ、水虫、あせも、汗によるアトピーの悪化などが見られますが、マラセチアと呼ばれるカビが皮膚に繁殖することで、皮膚病が現れることがあります。

皮膚に棲み着いている常在菌のマラセチアが、汗に含まれている皮脂をエサとして毛穴で繁殖し、胸、背中、肩、上腕にニキビのような紅色丘疹や、膿胞を作り、痒みを伴う炎症を起こします。
これは、マラセチア毛包炎というもので、ニキビとは似て非なるもので、癜風や脂漏性皮膚炎の原因にもなり、長期化する恐れもあります。

ジトジトした汗をかいた後は、長時間放置せずに、シャワーにかかるのが予防策です。

また、抗真菌作用のある、ラベンダーやティートリーのアロマオイルを洗面器に水をはって1~2滴落とし、タオルを絞って体を拭くのも効果的です。
マラセチアは皮脂を好みますので、アブラっぽい料理やスナック菓子、揚げ物、甘い物を控えるとともに、皮膚病解毒の定番・・・タンポポ茶の服用をお勧めします。

ステロイドやニキビの薬を塗布すると、確実に悪化します。
マラセチアには、マスマリンローションがお勧めですが、きちんとした診断を受けられることをお勧めいたします。

2013年7月3日水曜日

夏バテ防止レシピ 夏野菜の炒め煮

夏バテ防止レシピ  夏野菜の炒め煮

お中元の季節になり、ある取引先の方から、上等なハムの詰め合わせをいただきました。

普段は殆ど食べることがない食品ですが、上等のハムをたまにこうしていただくと、やはり美味しいものですね。
ハムは、中医学では補益類に入り、燻製で熱が入っているために、温性です。
特に、胃腸を温め、健脾開胃作用(消化力を増し、食欲を増進させること)、生津補血作用(汗で消耗した体液、血液を補う)があるので、夏バテ防止のレシピに応用が利く食材です。
夏場は汗をかきすぎたり、生野菜やフルーツでカリウムをたくさん摂っているので、適度な鹹味を補給していくことは夏バテ防止になります。

今日は、夏野菜とハムの炒め煮をこしらえてみました。
ぴょんがご紹介するレシピは、すべて調理から口に運ぶまで15分かからないレシピばかりをモットーにしています。
面倒なものは作らない、続かないし、お腹が減りすぎると、出来上がるまでに、体に良くないものをつまみ食いしてしまいますモン(笑)

材料
上等なハム、ピーマン、トマト、ナス、きゅうり、ごま油、ゆずぽん

作り方
1,それぞれを、食べやすい大きさにざっくりと切ります
2,フライパンに少量のごま油を敷いて、ハムを炒め、他の野菜を入れて軽く炒めます

3,ゆずぽんをフライパンでジューと焼いて、具にからめ、しばらく蒸します
♪おさらに盛って出来上がり・・・他にいろいろな夏野菜(利水解毒)を入れてOK
酢の酸味で、疲れがとれますよ♪
夏バテ防止レシピ  夏野菜の炒め煮

お中元の季節になり、ある取引先の方から、上等なハムの詰め合わせをいただきました。 

普段は殆ど食べることがない食品ですが、上等のハムをたまにこうしていただくと、やはり美味しいものですね。
ハムは、中医学では補益類に入り、燻製で熱が入っているために、温性です。
特に、胃腸を温め、健脾開胃作用(消化力を増し、食欲を増進させること)、生津補血作用(汗で消耗した体液、血液を補う)があるので、夏バテ防止のレシピに応用が利く食材です。
夏場は汗をかきすぎたり、生野菜やフルーツでカリウムをたくさん摂っているので、適度な鹹味を補給していくことは夏バテ防止になります。

今日は、夏野菜とハムの炒め煮をこしらえてみました。
ぴょんがご紹介するレシピは、すべて調理から口に運ぶまで15分かからないレシピばかりをモットーにしています。
面倒なものは作らない、続かないし、お腹が減りすぎると、出来上がるまでに、体に良くないものをつまみ食いしてしまいますモン(笑)

材料
上等なハム、ピーマン、トマト、ナス、きゅうり、ごま油、ゆずぽん

作り方
1,それぞれを、食べやすい大きさにざっくりと切ります
2,フライパンに少量のごま油を敷いて、ハムを炒め、他の野菜を入れて軽く炒めます 

3,ゆずぽんをフライパンでジューと焼いて、具にからめ、しばらく蒸します
♪おさらに盛って出来上がり・・・他にいろいろな夏野菜(利水解毒)を入れてOK
酢の酸味で、疲れがとれますよ♪

2013年6月27日木曜日

夏野菜の解毒スープ

夏野菜の解毒スープ

パプリカ、ピーマン、ズッキーニ、ナス、トマト、キュウリ、トウガンなどの夏野菜は、体の火照りや熱をとり、体を潤す働きがあります。
夏場はたくさん汗をかきますし、皮膚呼吸からもかなり津液が失われています。
夏野菜にはカリウムが多いので、体液のバランスを崩さないためにも、塩味で調味されるのがよいです。

体の熱を冷まし、体液を補う夏野菜ですが、熱を加えて調理すると、解毒と利水作用が高まります。
クーラーの効いた部屋で過ごしている方や、冷え性の方は、夏野菜を加熱調理して召し上がると、水分代謝を促進し、むくみや疲れを防止してくれますよ。
今日は、夏野菜を用いた解毒スープをご紹介しましょう!

材料
生姜、ピーマン、玉ネギ、ナス、トマト、高野豆腐、パセリ、トマトジュース、塩、カレー粉、サラダ油

作り方
1,生姜を皮ごとすりおろし、他の野菜は食べやすい大きさに切る
2,フライパンに少量の油をしき、生姜、ピーマン、玉ネギ、ナス、トマトを炒め、カレー粉を軽くからめる
3,別の鍋に、高野豆腐をもどし、汁ごと2と合わせる
4,トマトジュースを入れて、一煮立ちさせ、塩で調味する
5,みじん切りのパセリを振りかけて盛りつける

♪冷え性の方は高野豆腐を、暑がりの方はとうふ、油抜きした厚揚げ、別ゆでした春雨にスープをかけてもOKです。
♪解毒をかけるために、朝・・・おかゆ、昼・・・日本蕎麦、夜・・・夏野菜の解毒スープにすると効果的、3日間続けると体がスッキリ軽くなりますヨ!!

2013年6月19日水曜日

痺証、痿証の方が急増中!

痺証、痿証の方が急増中

痺証とは、風、寒、湿、熱などの邪気が人体を侵襲し、経絡を閉阻し、気血の運行が阻滞されるために、肌肉、筋骨、関節等に痛みが生じるもので、麻木や屈伸不利を伴い易い証。

痿証とは、肢体の筋脈が弛緩、軟弱無力となり、このため久しく随意運動を行えず、肌肉が萎縮する病証で、歩行困難や、まっすぐに立っていられないなどの症状を伴うが、痛みはないもの。

どちらも梅雨場の湿気の多い時期に症状が悪化しやすい。
湿気が多いために、体の内湿が抜けにくく、体内に溜まった湿が、気血の運行を塞いだり、体を冷やしたりする。
また、湿をさばく脾の力が弱っていると、その影響は肌肉に現れ、体がだるい、重い、手足に力が入らない・・・・等の症状が現れる。

痺証、痿証を重症化させないためには、脾の健康を保つことが大切!
脾は肌肉(筋肉)を主るので、一日中、座り仕事などの、運動不足は脾を弱め、水分の代謝能力を低下させます。
また、甘い物の摂りすぎ、動物性食品や、油脂の摂りすぎも、脾に負担をかけ、肌肉に影響が出るので注意が必要です。

痺証、痿証の方には、主食は小麦(粉食)よりも米(粒食)がお勧めです。
お弁当箱の半分にご飯をつめ、残り半分の3分の1に豆をはじめとするタンパク質、3分の2を野菜、海藻、きのこなどのおかずにして、よく噛んで召し上がってください。

2013年6月12日水曜日

梅雨時期の冷やし中華

梅雨時期の冷やし中華

スーパーでは、すでに冷やし中華、冷や麦、素麺などが出回っていますね♪
これからの季節、お昼は簡単に麺類になる方が多いのでは?
暑い季節に、体を冷やす食材である小麦を摂ることは、理にかなっているのですが、家の中で涼んでいる方には要注意です。

冷や麺は、外仕事等で体に熱が籠もった方の為の食べ物で、そうでない方が毎日召し上がると、胃腸が冷えて湿が溜まり、一夏越えるごとに、冷え性の体を作って体力を失ってゆきます。
冷え性の方でも、冷や麦や素麺を美味しくいただくためには、沢山の薬味を付け合わせてください。
生姜、ねぎ、茗荷、かいわれ、青じそ、胡麻などを麺の上にたっぷりと盛り、少量のつゆをかけて召し上がると、余分な湿をとらずにすみます。
またこれらの薬味は、辛味がある芳香化湿類で、体の湿気を飛ばしたり、解毒を促す働きがあり、胃腸機能を落としません。

冷やし中華の具の代表は、卵焼き、ハム、きゅうり、トマトなどですが、こういった定番に捕らわれずに、バラエティーに富んだ具材をのせてみてください。
梅雨時期には、乾物をもどした具材が、お腹を温め、湿気をとってくれるので重宝しますよ♪
切り干し人参、黒木耳・・・養血補陽 ホウレン草・・・養血 パプリカ・・・芳香化湿  もやし・・・清熱解毒去湿 黒ごま・・・滋補肝腎
その他に、厚揚げや細切りの高野豆腐、乾燥ワカメ、プルーン、らっきょうなどもお勧めですヨ!

2013年6月5日水曜日

梅雨場の食養生

梅雨場の食養生

日本は海に囲まれた島国なので、湿気が溜まりやすい環境です。
その上に、刺身、サラダ、南国のフルーツ、素麺や冷や麦などを食する習慣は、体に不要な水分(内湿)を溜めやすくします。
胃腸が冷えると、脾の働きが低下して水分をさばく力が弱くなるためです。

この季節の養生としては
1,しつこいもの、味の濃いもの、甘い物、油の多い物は、脾を疲弊させ湿をますます溜めるので、摂りすぎない
2,辛味で発汗を促進させる
3,冷たい物や生ものを食べ過ぎず、平性の食べ物に温性の食べ物を少々合わせて、胃腸を冷やさない工夫をする
4,食中毒に気をつける

それでは、梅雨場にお勧めの食材をご紹介しますね♪

1,辛温解表類・・・体を温め発汗を促すもの
(生姜、ネギ、紫蘇、茗荷、三つ葉)

2,芳香化湿類・・・香りの性質で湿を飛ばすもの
(さくらんぼ、うど、紫蘇、バジル、パセリ)

3,利尿去湿・・・利尿作用により、湿の排泄を促進するもの
(ハトムギ、冬瓜、とうもろこしのヒゲ、小豆、黒豆、大豆、そら豆、こい、ふな、はも、しらうお、茯苓、車前子)

4,乾温燥湿・・・体を温め、湿気を吸って乾燥させるもの
(高野豆腐、切り干し大根、湯葉、乾燥わかめ、はるさめ)

*冷やし中華や冷や麦等を、食べられる時は、薬味や上記の食材をたっぷりと載せてお召し上がりください。

2013年5月31日金曜日

梅雨に多い病気

梅雨に多い病気

今年は例年よりも11日ほど早く梅雨入りしました。
暑い夏が早くやってくるのか、あるいは梅雨が長いのか・・・どちらにしても湿と熱に悩まされる季節に入りました。
梅雨の時期に入りやすい邪気は湿邪で以下の特徴があります。

1,湿邪は陰の邪気・・・陽気を傷つけるために、体に冷えが生じやすく、気の巡りを滞らせる
その結果、冷え、めまい、食欲不振、胸の痞え、腹部膨満などの消化機能の低下が起こりやすい

2,湿邪は重濁性・・・体が重たく、下半身に症状が現れやすい
その結果、頭重、四肢のだるさ、浮腫、下痢、軟便、おりもの、膀胱炎、濃厚で粘りのある分泌物の多い湿疹等が現れやすい

3,湿邪は粘滞性・・・病程が長く、症状が長引き治りにくい
その結果、リウマチ、アトピー、喘息など痰や分泌物が絡み慢性化する病気に移行しやすい

外気の湿度が高いと、スッキリとした汗がかけず、体に余分な水分(内湿)が溜まりやすくなり、上記の病気を引き起こします。
この時期は、冷たい物や水分のとりすぎを防ぎ、なるべく体を動かし、内湿をためない工夫が必要です。
次回は、この時期にお勧めの食材をご紹介します。

2013年5月16日木曜日

季節の養生食


季節の養生食

こちらは、ある患者さん宅の夕餉・・・季節の養生食として模範的なメニューですね!!!
栄養のバランスがよく、しかもこの季節に大切な解毒を助ける献立になっています。

♪黒豆入り玄米ご飯、♪彩りおから煮、♪切り干し大根のきんぴら風胡麻和え、♪筍の煮物、♪ゆで野菜

実は、糖尿の予備軍ということで、食事と運動でうまくいかなかったら、お薬になりますよ・・・と勧告されて、かなり落ち込まれたご様子で、食事療法の相談に来られた方です。
このとき、アドバイスした内容は、

1,季節の食材を彩りよくいただきましょう
2,500CC以下のお弁当箱を用意して、半分を雑穀米、3分の2を豆、野菜類、3分の1を動物性タンパクにしましょう
3,ご飯から食べずに、野菜やスープから食べましょう
4,お口に一回に入れる量を減らして、チマチマと少量づつよく噛んで食べましょう
5,雑穀に、黒豆や小豆を入れて炊くと、お赤飯のようになって美味しいです
6,乾物は、ミネラルと繊維の宝庫で、糖の吸収を遅らせるので、大いに利用しましょう

7,間食に甘い洋菓子は止めて、どうしても欲しければ、新鮮なナッツやプルーンなどを少量にしましょう
8,朝晩、タンポポ茶を飲みましょう
9,経絡養生体操と20分ほどの早歩きをとりいれましょう
等です。

見事に食事を守られ、わずか2週間で3キロ減量されています。
次回の検診では、間違いなく成果が出そうです。
ご本人は、”血がしたたるような肉が食べたくなるときがある!”・・・と言っておられましたが(苦笑)・・・量さえ守れば大丈夫ですヨ♪
     

2013年5月8日水曜日

虚実の見分け方


虚実の見分け方

自分の体調を見るときに、体に必要なものが足りていなくて調子が悪い(虚)のか、不必要なものが余りすぎて調子が悪い(実)のかを見極めるのは、非常に大切なポイントになります。
体の虚実を知り、それに対して虚であれば、それを補う、実であれば、それを瀉す、そして中庸のところへ体をもってゆくと健康が保てる・・・というのが中医学の考え方です。
以下、簡単に不足と余剰の代表的な症状を5つずつあげてみます。

1-A,気が足りないと・・・・*体がだるくやる気が出ない *体にふらつきがあり、何かにつかまりたいような眩暈 *しゃべるのがおっくうで小さい声しか出せない *少し動いてもしんどい *寒がりで手足が冷える

1-B,気余ると・・・*胸が詰まって溜息をつく *お腹が張って食欲がない、ガスが多く、下痢と便秘を繰り返す *イライラ、憂鬱、不安など精神不安定 *片頭痛、おなかや両脇の痛み、乳房痛など *頭がのぼせて、足が冷える

2-A,血が足りないと・・・*顔色が艶なく黄色っぽい、唇、爪の色が白い *目の前が白くなるような立ちくらみ *夢が多く熟睡できない *動くと動悸がする *手足がしびれる

2-B,血が余ると・・・*体のどこかにコリや痛みがあり、夜間など冷えると特に痛む *歯茎、唇や爪の色が青紫、まぶたの下が黒い、シミ、ソバカスが多い *痔、消化管等の出血、鼻血、月経血に塊がある等 *塊や腫瘤がある *静脈瘤、毛細血管が浮き出る

3ーA,陰(体を潤す体液)が不足すると・・・*口や喉が渇く、空咳が出る *手足が火照る、午後から微熱っぽい *皮膚、髪の毛がパサパサ、乾燥して痒い *寝汗をかく *気持ちが焦ってじっとしていられない、夜間に目が冴える

3-B,陰(体を潤す体液)が余ると・・・*雨天に体調が悪く、頭が重い、体が重だるい、むくむ *痰、吹き出物、帯下などが多い *コレステロール、中性脂肪、体脂肪率、血糖のどれかが高い *化膿しやすい *目やに、湿疹などができやすい

いかがでしたか?チェックが多くついたものが、あなたの今の状態になります。
次回はそれぞれの状態に対応して、体を立て直す食材について、ご紹介しますね♪

2013年5月2日木曜日

夢で体調を知る


夢で体調を知る

皆さん、起床時に気持ちよくスッキリと目覚めていらっしゃいますか?
誰もが寝ている間は夢をみていますが、熟睡できていれば、夢の内容にうなされたり、夢を覚えていたりすることはありません。
何らかの原因で、陰陽、五臓のバランスが崩れていたり、五臓のどこかに邪気が入っていると、夢に現れてそれを覚えているので、逆に言えば夢の内容で体調を知ることもできます。

黄帝内経・・・霊枢の淫邪発夢篇に、詳しい内容が書かれているので、ご紹介しましょう。

例えば、陰陽の過不足により次のような夢を見ます。
陰の気が盛んなとき・・・・大河を徒歩で渡って恐れおののく夢を見る
陽の気が盛んなとき・・・・火事に出会って焼かれる夢を見る
陰陽ともに盛んなとき・・・互いに喧嘩したり、殺害する夢を見る
上半身の気が盛んなとき・・・空を飛ぶ夢を見る
下半身の気が盛んなとき・・・・深いところに落ちる夢を見る
飢えているとき・・・略奪の夢を見る
飽食のとき・・・物を与える夢を見る

五臓の過不足により次のような夢を見ます。
肝気が盛んなとき・・・夢の中でよく怒る
肝に邪が入ると・・・山林の樹木の中を歩き回る夢を見る
心気が盛んなとき・・・夢の中でよく笑う
心に邪が入ると・・・恐れ萎縮する
脾気が盛んなとき・・・夢の中でよく歌い、楽しむ
脾に邪が入ると・・・破れ屋で風雨にあったり、さわで風雨にあい、体が重たく身動きできない
肺気が盛んなとき・・・恐れてよく泣き、体がふわっと浮いた感じ
肺に邪が入ると・・・飛び上がったり、金属製の奇怪なものを見る
腎気が盛んなとき・・・夢の中で腰と背中が分解して離ればなれになったり、足腰に関する夢
腎に邪が入ると・・・深い淵をのぞき込んだり、水中に沈む夢

このような過不足によって起こった異常は、その夢をみたあと、その部位を補ったり、滞りをとったりすることで、直ちに改善する!と記されています。

2013年4月24日水曜日

趣味の効用


趣味の効用

今年も、大垣市成人学校前期講座・・・”漢方専門薬剤師の病知らず養生術”が始まりました。
68名の方々が学びに来ておられますが、半数近い方が、1~5年の継続の方々です。

養生法を学ばれて、どんどんと若々しくお元気になられる方が増えてくるのは、講師としてはとても嬉しいことです。
また、いつも思うのは、このような勉強会に参加される方は、いろいろな講座をかけもちで受けておられる方が多く、大変に熱心であり、また好奇心が強く、いろいろなことに興味を持たれていて、気が明るくお元気なんです。

私は日常は、薬局で病気のご相談を受けているのですが、重い病気、あるいは長引く病気で悩んでおられる方は、日常生活に楽しみが見いだせないとおっしゃいます。
趣味もないし、何かやりたいという関心も持てない・・・いったい何を始めたらよいのかわからない!
このような方には、子供の頃に楽しかったことや、何か少しでも夢中になれたことはなかったかをお聞きして、もう一度それを手がけてみては?
とお話しています。

趣味は、料理の中ではスパイスのようなものだと思います。
なしでも、特に問題はないけれど、スパイスがあると、料理が引き締まったり、味に奥行きが出たり、料理が華やかになりますね?
単調な生活に、ちょっとした輝きが加わると、生活するのが楽しみで嬉しくなります。

いろいろなことに興味が持てると、それだけ楽しく、病気や重い心に捕らわれることがなくなりますヨ♪

私は小中学生の頃は、夏休みの科学作品に夢中になっていました。
これが高じて、研究者になったので、事情で薬局を開業した今でも、研究や観察は大好きです。
中年を越してからはまったのは、タンゴダンス、国際中医師試験、そして薬膳、今夢中になっているのはフルートです。(笑)

この4月から、店頭でのリクエスト生演奏(勿論無料です)も始めました!!!
リラックスして楽しい気持ちになっていただくことは、病気の方にとって、最高の養生になります。
プロのように上手ではありませんが、ぴょんちゃんのフルート&ロバちゃんのギター・・・デュオで皆さんに楽しんでいただきたいと思っています。
癒しの場の薬局を目指しています♪

2013年4月17日水曜日

春は目と耳を楽しませましょう♪


春は目と耳を楽しませましょう♪

桜が舞い、新緑の季節になりました。
満開の桜はとても美しいですが、葉桜が萌葱色から少しずつ緑濃くなってゆくのを見るのもとても楽しみです。
緑は、五行でいうと春の色、肝の色で、緑を見ることにより、目が休まり、気持ちが癒され、肝の解毒が高まり、体がハツラツとしてきます。
お天気の穏やかな日は、なるべくお外に出て、野道を散歩してください。
特にアスファルトの道ではなく、できれば土道を散歩することで、自然からエネルギーをいただけますよ。

また、五月になると、気持ちが不安定になったりする方は、肝を養うと同時に、肝の母である腎も養うと良いのです。
腎の竅は耳ですので、補腎するために、心地よい音楽を聴くことをお勧めします。
誰でも、大きな音、地響き、不快な音を聴くと、不安になり、命を消耗しますが、逆に心地よい音を聴くことは、不安を遠ざけ、心を前向きにし、生きる力を高めます。

好きな音楽を聴いたり、口ずさんで、それに合わせて体が自然に揺れたり、踊ってみたりすることは、肝腎を同時に補い、巡らせ、体力、免疫力を高めて行きますよ♪

今月から薬局では、ロバ&ぴょんによる、フルートとギターのデュオ店頭生演奏をサービスしています。
薬局で、くつろいでいって下さいね♪

2013年4月2日火曜日

春にお勧めの食材


春にお勧めの食材

春は、冬に溜めた老廃物を解毒し、体を軽く活動的にしてゆく時期です。
温かい季節に向けて、元気よく活力のある体を作るために、以下の食材をご参考ください。

1,冬に溜めた老廃物を解毒する食材

竹の子、フキ、タンポポ、ヨモギ、セリ、ゼンマイ、切り干し大根等

2,活動の時期に向けて、免疫力を高める食材

キャベツ、白菜、ブロッコリー、カリフラワー、菜の花等

3,肝の働きを助け、イライラや鬱、のぼせを防ぐ食材

アサリ、しじみ、ハマグリ、ホタテ、セロリ、セリ、、トマト等

4,花粉症、アトピーなどのアレルギー疾患、ギックリ腰や寝違いなどの筋疾患を治す食材

シナモン、クズ、、長ネギ、生姜、紫蘇、薄荷、ペパーミント、菊花等
ハトムギ、小豆、黒豆、トウモロコシのヒゲ、陳皮、バジル、パセリ

*避けたい食べ物
甘い洋菓子、香辛料、乳脂肪類、魚卵類、油脂の多いもの

5,鬱、不眠、不安神経症等の5月病を防ぐ食べ物

竜眼肉、百合根、ナツメ、プルーン、小麦、ハスの実、ジャスミン茶、柑橘類等

2013年3月26日火曜日

旬のごはん


おばあちゃんのご飯

皆さんは、子供の頃にどんな料理を食べていたか覚えていますか?
私は昭和38年生まれで、ちょうどこの頃から、インスタントラーメンやカレールーなどが流行りだしたそうですが、うちは貧乏だったので(苦笑)なかなかそういったものを食べさせてもらえませんでした。
母が働いていたために、祖母の料理をよく食べていましたが、春の季節で、今でも記憶に残っているメニューは、
1,切り干し大根の味噌汁
2,菜の花のお浸しの胡麻和え
3,菜の花の白和え
4,里芋と竹の子の煮物
5,ふきのとう味噌
6,ふきの煮物
7,白菜の煮浸し・・・等々
ご飯と味噌汁と、おかずが1品という、質素なものでしたが、それが当たり前だったために、大いに満足していた記憶があります。

現在は、スーパーで、いつの季節の野菜でも、どこの国の野菜でも手に入りますが、これがかえって、体に混乱を招いて、様々な病気を作っています。
自分の住んでいる土地で、旬の食べ物をいただくのが、からだにとって一番優しい食事です。

♪上記のメニューの2,3,7の菜の花や白菜・・・アブラナ科の食材は、解毒を促進して腫瘍を小さくする働きがあります。
キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、チンゲンサイなどもこの種類です。

♪5,6のふきのとう、そして竹の子、春の山菜も解毒力がとても旺盛です。
冬の間に溜まった老廃物を解毒し、体を浄化して、夏に向けて活力を高める体を作るのが、春の野菜です。
竹の子や山菜を食べて、発疹が出たり、下ったりする場合は、老廃物が多かったために、解毒が正常に働いていると捉えることができます。
里芋も、粘りけのある老廃物(痰、セルライト)を除去するのに、とても良い食べ物です。

体調不良で悩んでおられる方は、旬の食べ物をうまく取り入れてみてください。
体に活力が湧いてきますよ!!!
  

2013年3月21日木曜日

命の食事


命の食事

3月は人事異動、転勤、卒業、進学等々、人生の大きな転換期を迎える季節です。
ある職場では、3月には8割に近い方がプチ鬱を迎えるとのこと・・・・。
ストレスの多い時期ですね。

こちらでは、ストレスや心の悩みでご相談の方に、まず”何を食べておられますか?”と食事の内容をお伺いするのですが・・・。
驚くような内容であることが多いです。
朝食*クッキーとコーヒー、
昼食*洋菓子系の菓子パン
夕食*カップラーメンを食べて残業
お腹が空いたら、お菓子をチョコチョコつまむ・・・。
というような例
何でも、仕事が忙しく、ゆっくり食事をしたり準備するゆとりと元気が持てないとのこと・・・・。

こういった食事では、体も心も養われませんね。
ストレスが多いために甘いものばかりに手が出ますが、その甘いものがさらにストレスを作る!の悪循環に入ります。
甘いものでお腹を満たすと、本当に必要な体を養う食物を受け入れる気を失います。
これでは、脳は疲労する、体の正常な機能は低下し、防衛力が弱まる、血肉が作られません。

こんな食事をしていたら、ちょっとの刺激がストレスになり、気力が萎えてしまいますよ!
甘いものをつまむかわりに、せめて”おにぎり”にしてください。
ラーメンにも切り干しや、ひじき、乾燥ワカメ、高野豆腐などの乾物を加えるだけでも、ぐんと栄養と解毒力が増します。

今日の体は、先ほどまでできた食べ物で作られていると思ってまちがいないです。
活力ある体を作るには、命を養う食べ物が必須です。
季節の野菜、旬のお魚、海藻、そして日本人はなるべくお米を食べてくださいね!
食は元気の源です!!!

2013年3月6日水曜日

風邪とアレルギー


風邪とアレルギー

先日、久しぶりに風邪ともアレルギーともわからないような症状が出た。
突然のくしゃみ6発の後、水のような鼻水がタラ~と出て、目も涙目っぽい・・・。
”おかしいなぁ~今年初めて花粉症になったのかなあ”・・・・ヤバイなぁこれは・・・
と思っていました。
何故ヤバイかと言いますと、花粉症やアレルギーが出た!!なんて言うと、
”先生、それは解毒が出来てないからやよ!!!ちゃんと養生しとる???”
と患者さんからえらい襲撃に遭うためであります。

ところが、しばらくすると、ゾクゾクするほどの寒気があり、温かくしても、温かいものを飲んでもやたらとサブイ!!!
急いで、タンポポ茶と麻黄附子細辛湯と通竅を服用。
そして、後谿というツボにお灸を3壮すえました。
風邪は、表証のうちに治さないと、どんどん奥へ入ってしまい、一連の免疫反応が終了しないと治らなくなってしまうので、ひいてすぐの養生が大切です!
花粉症やアレルギーは異気といって、通常、寒気は出現しないので、ちょっと胸を撫で下ろした・・・ホッ♪

とことが、中医学の言葉で、”邪のあつまるところ、即ちその気は虚す”という言葉があるように、風邪をひくということ自体、解毒が不十分で血液が汚れ、抵抗力が落ちている証拠であるし、そういったときは、すでにオーバーフローの状態で、アレルギー反応も出やすいことを身を以て体験しました。
風邪はやはり百病の長・・・・とにかく体を休め(寝ること、食毒を入れないこと、余分なことを考えないこと)早い段階で邪を追い出すことが肝腎です。

2013年2月27日水曜日

春の養生(3) 脾と肺を養う


春の養生(3) 脾と肺を養う

春は万物が成長する季節・・・自然に肝の気が盛んになり、上へ上へ気が昇りやすくなります。
この季節は、肝の気をうまく疏泄(巡らせること)して、気を結ばないこと(ストレスを溜めないこと)が大切です。

五行相克の関係で、肝の気が盛んになりすぎると、脾を傷めることになります。
ストレスで胃腸が悪くなるのはこのためで、春先は特にこの症状が目立ちます。

肝の気は、放っておいても強くなるのがこの季節ですので、脾を養っておくことが大切です。
それには、暴飲暴食を避けること、高カロリーや消化に負担がかかる動物性タンパク、脂肪の摂りすぎを避けることです。
これらのものをとると、消化にエネルギーを要するため、胃に熱が集まり(胃熱)脾の熱を奪います。
その結果、脾が虚して、消化機能が低下し、痰湿という病理産物(老廃物)を溜めやすくなるのです。

また同様に、五行相克の関係で、肺をしっかり養っておくと、肝の気が暴走することを防いでくれます。
起床時に、手足、お腹、腰のベルトのラインを上下に乾布摩擦しましょう。
また、温かいお湯につかったら、ぬるめのシャワーを体にかける、そしてまた温かいお湯につかる・・・の温冷浴の繰り返しも皮膚(肺ー大腸)の免疫力と自律神経の反射を高めてくれます。
そして、就寝時には”今日も一日ありがとう!”の感謝の気持ちとともに、深呼吸を7回行ってくださいね。
歌を歌ったり、管楽器を吹くのも肺を養うのに、良い習慣です♪

2013年2月20日水曜日

春の養生(2) この時期の過ごし方


春の養生(2)

春は、万物が眠りから醒めて成長してゆく季節です。
木々が上へ上へ伸びるように、私達も気持ちをのびやかにして活動を開始する季節になりました。

冬場には、汗をかくような激しい運動や、活動のしすぎを戒めてきましたね。
皆さん正しい栄養と睡眠で、エネルギーを蓄えられましたか?
活動をするための、下調べ、読書、練習、鑑賞などで養った力を、徐々に表に出してゆくのがこれからの時期です。

この季節には、体を縛るきつい服装を止めて、髪などもなるべく縛らずに緩めてください。
気持ちの上でも、あれもこれもダメとかいうように、自分の心を縛らずに解放して、外に向かって活動してゆくのがヨシとされます。
歌を歌ったり、音楽を楽しんだり、お花見に出掛けたり・・・と心が楽しく嬉しくなることを積極的に行ってください。

また、春は冬場に溜め込んだ痰湿(病理産物)を解毒して体をスッキリさせてゆくのがよいです。
たんぽぽ、ふきのとう、よもぎなどの苦味のある食材で解毒を促進しましょう。
今の時期には、花粉や黄砂も増えてくるので、痰湿体質に偏っていると、ひどいアレルギーや皮膚病、めまい等で悩まされます。
消化が悪い、油っこいもの、生もの、冷たいものを避けて、タンポポ茶でしっかり解毒をかけておきましょう♪

2013年2月13日水曜日

春の養生 風邪(ふうじゃ)について


春の養生(1) 風邪(ふうじゃ)について

巷では、インフルエンザが中流行している他、花粉の飛散、化学物質(エアロゾル)も大気の流れで到来しているようです。
春の主気は風で、風気に乱れが生じると風邪(ふうじゃ)が生じます。

それでは風邪(ふうじゃ)の特徴をあげてみましょう!

1,風邪は陽邪で、軽揚開泄し、身体の上半身と肝を傷めやすい
性質として陽の邪気で、軽く上に上がりやすく、発散する性質をもち、花粉症の症状である、くしゃみ、鼻水、咳、目の痒みや、扁桃炎、耳鳴り、頭痛、肩こり、のぼせ、鬱など、春の病は上半身に現れやすい。
また、肝を傷めやすい季節で、肝炎、鬱病、精神的な病も春に出現しやすい。

2,風は百病之長と言われ、あらゆる病気よ結びつきやすく、油断は禁物。
多くの慢性病の始まりが風邪であることが多い

3,善行数変の性質で、症状が一定せず、移動したり変化し、急速で進行が早い
インフルエンザ等も症状の変化が激しく、その変化に応じて処方や養生も対応する必要がある

4,風性主動の性質があり、めまい、震え、痺れ、麻痺、痙攣などの動揺の病を引き起こしやすい。
更年期のめまい、フワフワ、自律神経の失調、脳卒中、てんかん等に気をつけたい季節である

また、風邪には外風(外からの邪気の侵入)と内風(体の中から湧き起こる風)とがあります。
外風を防ぐためには、屏風を立てること・・・すなわち免疫力、防御力を高めること
そして、内風を防ぐためには、体に余分な湿や熱をためないこと・・・すなわち解毒力を高めること
が大切です。

1,間食をやめてご飯をしっかりよく噛んで食べましょう
2,食べ過ぎ、飲み過ぎをやめましょう
3,タンポポ茶を飲んで、乾布摩擦や、お腹、そして手足、リンパ節のマッサージをしましょう
4,たっぷりと睡眠をとりましょう
5,ストレスを発散し、ノビノビと気を巡らしましょう

2013年1月30日水曜日

肺経と三焦経のお手当て


肺経と三焦経のお手当て

ここのところ、猛烈な寒波が続きました。
暑さ、寒さ、そして湿気と乾燥、気圧の変化に、いち早く影響を受けるのは、嬌臓(非常にデリケートな臓器の意味)と言われる肺です。
インフルエンザも猛威をふるっていますし、激しい咳、血痰、喘息、呼吸困難等の症状でお悩みの方が一気に増えてきました。
患者さんの経絡をみてみますと、手の太陰肺経と、手の少陽三焦経のラインにボコボコと反応が出ている方が目立ちます。
咳や痰、息苦しさは、肺経の滞りをとってあげることで、本当に楽になってきます。

また、同時に三焦経の滞りを改善することも大切です。
三焦は、気と水の通り道といい、三焦経が塞がると、解毒代謝が悪くなり、むくむ、胸水、腹水、足に水がたまる、体がだるい、疲れがとれない、そしてインフルエンザにも罹りやすくなります。
三焦経は、食べ過ぎや飲み過ぎの不摂生と、急な寒さで詰まりやすくなり、体に溢れた代謝産物をエサにしてウイルスも増殖しますので、三焦経を流してタンポポ茶や切り干し大根スープ等で解毒を促す養生が大切です。

お手当てされる方は、患者さんの手の内側を親指で、外側を人差し指、中指、薬指で挟むようにつまんで、そのまま軽く圧力をかけて、上下にスライドさせる形でマッサージしてください。
軽くふれるだけで、詰まりのある箇所は凸凹していますから、そのような反応のあるところを念入りに圧力をかけながら、通してください。
患者さんが、痛気持ち良い程度の圧力がよいです。
お手当てをしていると、以心伝心・・・・患者さんの気が流れてくると、施術者の気も通り、体が温まったり、汗が出たりして、軽くなってくるのが感じられますよ。
慣れてくると、あ~このツボが効いているなぁ~と自然にわかるようになってきます。

お手当ては、愛情なんですね・・・だからお手当てを施している方も楽になり、幸せになるんですよ。
私も、患者さんから、たくさん元気をいただいていますよ。
患者さんの笑顔は何よりの薬ですね・・・。

肺経と三焦経のマッサージは、勿論自分でも手軽にできます。
その場合は、自分を優しくいたわってあげる気持ちで、マッサージしてくださいね。
尚、むくみや水を抜くためには、脾経と腎経をよく温めてあげることも大切です。
できれば膝下まで深めのバケツに足を入れて足湯をしながら、肺経、三焦経のお手当てを施してください。

このお手当ては、驚くほど効き目がよく、むくみでお悩みの方や、胸水等で息苦しさを感じておられる方にお勧めいたします。

2013年1月16日水曜日

冬の養生(2)




冬の養生(2)

一年のうちで最も寒い季節を迎えています。
インフルエンザを思わせるような症状が激しい風邪や、しつこく長引く風邪が流行していますので、必要以上の外出を避けて、体力を温存してください。
体調が優れないときは、睡眠をとることが一番であり、強壮剤を飲んでさらに働くようなことは決してなさらないようご注意くださいね♪

またここのところ、救急車の出動状況が多く、脳梗塞、脳出血、心筋梗塞、大動脈解離等の血管系の病気が多発しています。
温かい部屋から急に寒い所に出る、入浴後の脱衣場が冷えている、トイレが寒い等の状況で事故が起きていますので、なるべく過激な温度変化がないように工夫してください。
過剰な暖房も危険です。
のぼせやすい方は、上半身に熱がこもりやすい化学繊維の衣服を避けて、綿や毛糸の重ね着で保温を調節なさってください。

多くの方が健康のために散歩されますが、冬場は決して夜に散歩しないことです。
体の陽気(体温)が失われ、体力を消耗する原因になります。
散歩は、お日さまが昇ってからの午前中~午後2時くらいまでの間がベストで、北風の強い日、雨や雪が降る日は、無理して散歩せず、屋内での養生体操をオススメいたします。
強風に当たると、脳卒中を起こす確率が高まりますので、ご注意下さい。
冬場の散歩は、帽子、マフラー、手袋、マスクなどで保温し、汗をかきすぎるほど歩かないことが重要です。

2013年1月9日水曜日

冬の養生(1)


冬の養生(1)

年が明け、新春を迎えましたが、小寒、大寒と続き、1年のうちで最も寒い季節です。

黄帝内経から、冬の三ヶ月の養生を紐解いてみますと

”冬の三ヶ月は、水が氷になり、大地も氷る、私達は陽気を消耗しないように、早く寝て、ゆっくり起き、必ずお日さまを待つこと・・・寒冷を避けて体を温めて、汗をかかないようにして気を奪われないように。
これは冬に合わせて自然の蔵に合わせる養蔵の道である”
とあります。

寒い季節の生活ポイント

1,足元の保温を心がける
2,高温のカーペットや電気毛布を使うと、春を迎えてから発熱を伴う感染症に罹りやすいので注意
3,お日さまのあたる部屋で過ごす
4,夜10時前に眠り、朝は7時頃までたっぷり眠るのがよい
5,入浴やサウナで汗をかきすぎない
6,汗が出るような運動を避ける
7,性生活を控えめに

2013年1月7日月曜日

七草粥


七草粥

七草粥は、1月7日の朝に、七種類の野菜が入った粥を食べる風習で、邪気を払い万病を防ぐ他、お節料理で疲れた胃腸を休め、ミネラルを補給して免疫力を高める働きがあります。

セリ・・・大腸、小腸の熱をとり、解毒を促進

ナズナ(ペンペングサ)・・・子宮、肺、腸の粘膜を整え、むくみをとる

オギョウ(ハハコグサ)・・・消化管、気管粘膜の炎症を冷ます

ハコベラ(ハコベ)・・・歯茎の炎症を鎮める

ホトケノザ・・・健胃、整腸、高血圧の予防

スズナ(カブ)・・・五臓の気を助け、解毒代謝を促進

スズシロ(ダイコン)・・・消化と解毒を助け、気の流れを良くする

是非、七草粥とタンポポ茶で、疲れた内臓を休め、免疫力を立て直してくださいね♪