2013年12月28日土曜日

歯の構造と食事

歯の構造と食事

私達にとって理想的な食事を考えたとき、歯の構造を見るとそれがわかります。
ヒトの歯は全部で32本あり、そのうちの20本が、穀物をすりつぶすための臼歯です。

そして葉っぱをかみ切る門歯が8本、肉をひきさく犬歯が4本です。
肉食のライオンやヒョウは、肉をひきさく歯を、そしてコアラなどの草食動物は、葉っぱをかみ切る歯をもっており、それぞれの歯の構造に合った食事をしています。

体というものは、環境に応じて進化するもので、食物を代謝する酵素もそれに対応しており、私達日本人は穀物や野菜を代謝する酵素をたくさん持っていますが、肉や脂、乳製品を代謝する酵素は少ないのです。
これらのことから、食事のバランスとして、穀物:野菜:肉魚、乳製品、卵の比率を5:2:1 で摂ることが理想と言われています。

動物性タンパクや動物性脂肪の摂りすぎにより、解毒能力の限界を超してしまうと、未消化のタンパクが血液を汚し、アレルギー、アトピー、湿疹等の原因になります。
皮膚は最も大きな解毒排泄の場で、消化管や膀胱からの排泄が手一杯になると、皮膚への解毒が高まり、皮膚への解毒がうまくいかない場合は、血液が汚れ、これが成人病の根源となります。

ガンや、血管系の成人病、アレルギー性疾患を防ぐためには、これらの比率で食物をいただき、十分に柔らかくなるまで唾液を混ぜ合わせて咀嚼することと、トータル量としての食べ過ぎをなくすことです。
腹一杯、苦しくなるまで食べるのではなく、常に腹6~7分でとどめ、いつも小腹がすいている状態が理想です。
この状態は、免疫力が高まるばかりでなく、頭の回転も高めます。

★保健室からのお勧め★

ご馳走の食べ過ぎ、飲み過ぎで、体が重い、気分も優れない方・・・・タンポポ茶による解毒をお勧めします。
1日1~2袋で、血液の大掃除をして、心も体もスッキリさせて下さいね♪


2013年12月27日金曜日

風熱風寒の見分け方

風熱風寒の見分け方

風邪は、初期の内に症状を見極めて、いち早く対策を講じることが大切です。
背筋や首筋がゾクゾクと寒気がし、透明の水っぽい鼻水や、薄い痰が出る、尿の色も透明、顔色は青白い。
頭痛や関節の痛みがある。
などの場合は、風寒の風邪で、体を温めて解表してゆくことがポイントです。

これに対して、喉が赤く腫れて痛み、急激に熱が上がってくる、顔が赤い
喉が乾き、冷たい水分を欲し、粘りのある黄色い痰が出る、尿の色も濃い
などは、風熱の風邪で、清熱解毒し、ウイルスの分裂を抑えることが大切です。

風寒の風邪には、葛根湯、麻黄湯、桂枝湯などを用いてゆきますが、風熱の風邪には、銀翹解毒丸や馬鞭草を用います。
ここで興味深いのは、同じウイルスをもらっても、その人の体の状況(体質)により、発病の症状が変わってくることです。
例えば、日頃から冷え性で、水はけが悪い体質の方は、風寒の症状を呈しやすいですし、食べ過ぎ等で胃熱がある方は、風熱の症状が現れやすいようです。

食べ物ひとつでもかわります。
同じウイルスを拾ったとき、お寿司やビール、ジュースなどを口にすると、一気に風寒証になりますし、カツ丼や天ぷらなどの熱食を口にすると、風熱証に傾いてきます。

風邪は善行数変と言われるように、症状がコロコロと変化します。
場合によっては、風寒と風熱が混在するようなときもありますし、初期の解表に失敗して、ひとつ奥に入り、熱を呈してくることもあります。
症状が教科書どうりのような例ならよいですが、混在して正確に見極めることができない場合は、風寒と風熱の薬を合わせて用いたり、太陽病と少陽病の薬を合方する方が無難な場合も多々あります。

漢方を、証ではなく、病名で処方している医療機関に行きますと、インフルエンザであれば、麻黄湯というような具合に処方されることがありますが、仮に風熱の風邪に麻黄湯を用いると、ウイルスの分裂を促進して悪化するような危険性を伴います。

風邪はガンよりも難しい!という諺を作りたいくらい、症状の変化に応じて、薬も一服ごと、変える必要があります。
ですので、こちらでは、何種類かのお薬を調合して、このようなときはコレ、こうなったらコチラ・・・を飲んでください!
というような出し方をしています。
そして、一番の名医は患者さん自身ですので、症状の見極め方から、そのときに応じた食事箋まで覚えていただいています。

★毎月第二土曜に、このような養生塾を行っていますので、お近くの方は是非ご参加くださいね!!!

2013年12月24日火曜日

集中と緊張の違いについて

集中と緊張の違いについて

いざここ一番!というときに皆さんは自分の力を発揮できるでしょうか?
集中と緊張とは、似ているような感覚を受けますが、似て非なるものです。

緊張は不安を伴い、体を固くさせ、血の流れを止めて、長く続けば生命力を損ないます。

中医学では、不安や恐れなどの感情は腎を傷つけるといいます。
腎は生命力の源である臓なので、緊張すると髄海(脳)も空虚になり、思考が散漫となり、本来の力を発揮することができません。

緊張の反対は、リラックスですが、リラックスした状態とは、集中できている状態で非常にワクワクした気持ちを伴っています。
皆さんも、時を忘れて何かに夢中になっている状態のときは、不安を感じたりしていませんし、とても楽しい記憶があることと思います。
つまり、集中することは、腎(生命力)を養うと言えます。

難病に立ち向かうときもそうです。
方針を決めて、養生と手当てに集中していれば、リラックスし、エネルギーが沸いて不安を感じなくなります。
病気と戦う患者さんのために、よく千羽鶴を折りますが、集中して千羽鶴を折る行動もまた、不安を和らげ、治るための念を通じさせるものでもあります。

2013年12月19日木曜日

洗髪で解毒を促進

洗髪で解毒を促進

皆さんは、痰湿毒というものをご存じでしょうか?
痰湿には独特のニオイがあります。
それは、風邪などで何日もアタマを洗わずにいたときの、後頭部や耳の後ろなどから発するニオイです。
アタマを洗わずにいると、頭皮がベタベタとして、非常に気分が悪く、気持ちも塞がりますが、洗髪をすると、一気に気分がスッキリしますね。

それもそのはず、毛根は皮脂腺から発しています。
健康な毛は、すり鉢状の毛穴から勢いよく林立していますが、毛根が皮脂で汚れていると、皮膚が歯槽膿漏の歯茎のようにブヨブヨと盛り上がり、毛根に黄色いアブラ汚れがビッシリとつき、毛が寝てしまっています。
美容院の先生にお聞きしましたが、ガン、血管病、鬱病などで化学薬品を服用している方の毛根は、閉じてしまって毛が寝ているそうです。

頭の汚れは、単なるアブラではありません。
血液中の化学薬品や有害重金属は、脂肪の中に一時保管されます。
頭皮の皮脂はいわば、毒の保管庫でもあるわけです。
特殊な水を使って、頭皮を洗浄すると、薬品臭や薬品の色が出てきます。

頭のマッサージもしかりで、耳の後ろや、後頭部などをツボ押ししていると、強烈なニオイがしてくることがあります。
施術者はしんどいですが、これによって本人さんは大変に楽になります。

界面活性剤の多い脱脂力が強いシャンプーは、毛穴を傷めてしまいますし、シリコン入りのつや出しシャンプーなどは、毛穴を塞ぎ、毛根での解毒代謝をストップさせてしまいます。
慢性の頭痛や頭重をはじめ、脳血管疾患、ガンにいたるまで、毛根の解毒代謝が大きく関わっているようです。

解毒を促進させるために、タンポポ茶による中からの掃除に加えて、毎日の頭皮のマッサージ、良質シャンプーによる頭の洗浄を行ってください。
豆腐パスタによる毒出しもよいですね。

2013年12月7日土曜日

お正月のご馳走とプチ養生

お正月のご馳走とプチ養生

お正月の楽しみのひとつにおせち料理がありますが、ここ5年ほどは、薬膳仲間5~6人で”持ちよりおせち”を楽しんでいます。
それぞれが、得意な料理を1~3品担当し、人数分を作って、大晦日に薬局に集合して分配します。
毎年、それぞれの家庭のお味を楽しめること、添加物フリーの手作り、そしてお値段もとてもお値打ちなんですよ♪
レシートを持ち寄って合算し、人数で割るのですが、たっぷり2日間楽しめる量で、1件あたり5000円かからないほどのお値段です!!!
いくらかかったか、予想して一番近い人にジャスト賞があるので、これを予想するのも楽しいですよ。

ぴょんは、ここ数年、巻物を担当しています。
伊達巻きや、豚の野菜ロール等・・・・。今年は何を作ろうか、今からワクワクしながら思案しています。

見た目もお値段も華やかな(笑)おせち料理ですが、市販のものは、保存を利かせるために、味が濃く添加物もタップリです。
カロリーも高く、解毒するのに内臓は悲鳴をあげます。
お正月はお刺身やすき焼きなども続くので、胃腸を休める消食タイムを是非なるべく短いスパンで作ってくっださいね。

消化を助ける食材を消食類といい、その代表が大根やカブラです。
揚げ物や動物性タンパク質の料理には、大根おろしを付け合わせてください。
また、ご馳走の次の食事は、大根を入れたスープやリゾットがお勧めです。

2013年12月3日火曜日

冷え性

冷え性

冷え性で悩んでいるのは特に女性と高齢に多く、実にまじめに養生しておられる方が多いです。
冷たい物を摂らないことや、体を冷やす性質のある食べ物など、よくご存じで、注意しておられる他、足浴や温灸などのお手当てにも余念がないですね。
それでもなかなか冷え性が改善しないのはどうしてでしょう?

冷え性とは、体を温める陽気の不足ですが、これを司っているのは、気の働きです。
新鮮な空気と、毎日の食事から、脾の働きによって気が作られますが、脾の力が弱まると、気が作られないばかりか、代謝力や解毒力も弱まり、体に余分な水分や、汚れが溜まりやすくなります。
こういったものが、体を冷やし、また血流を悪くして、冷えの悪循環に入ってゆきます。


脾の力が弱い方は、物事を考えすぎたり、悩み易い傾向にあり、体(筋肉運動)をあまり使わず、じっと考えにふけっていることが多いです。
肌肉は脾は司ると言われるように、逆に運動して体を動かすことで、気を作る必要性が生じ、脾の力が高まると言われています。
つまり、手足を動かす筋トレやストレッチなどの運動を取り入れることで、体は温まってきます。
上半身がのぼせて、下半身が冷える方は、特に上下の気の巡りが悪くなっていますので、足のふくらはぎの筋肉を、かかとを上げてこまめに動かしてください。

★お勧め漢方★

手足や足腰が冷たく、眠れないなどの悩みがある方は、就寝時に発酵紅参を温かくしてお飲みください。
リラックスしてとてもよく眠れますよ。
お好みで、生姜汁や、黒砂糖を入れて飲んでもOKです。

お腹が冷えたり、生理痛などの痛みがある方には、大熊柳や火神丹などのクマヤナギ製剤がお勧めです。
お腹を温めて、解毒代謝も改善してゆきます。