2016年1月26日火曜日

三つの楽のお話

先日、亡き叔母の三回忌の法要で、ごえんさん(住職)から御説法をいただきました。
とても感慨深い内容で、生き抜くための養生につながると思いましたので、ご紹介いたします。

お釈迦様は、外楽、内楽、法楽という三つの楽を説いて、私たちに生きる術を教えてくださっているそうです。
外楽とは、見る物、さわる物全てが新鮮でワクワクする、子供の頃のような外からの楽しい世界
内楽とは、自分の中で向上する楽しみ・・・例えば努力により、楽器が弾けるようになったり、成果が出る喜び
ところが、老いを迎えると、全てのことに新鮮みがなくなり、外からの楽しみも減り、内なる向上もなかなかままならなくなります。
体力も低下し、若い頃にできたことが、だんだんとできなくなる。
さらには、長生きすると昨日できたことが、今日できなくなる悲しみを体験せねばなりません。
当たり前にできたことが、できなくなる・・・けれどもこの当たり前と思っていたことこそが、奇跡の連続であり、いかに有り難いことであったかに気づくことで、日々真なる楽しさが得られるというものです。

年を重ねても、子供の頃のようなワクワクした気持ち、向上する気持ち、そして辛いときにも、今の自分にできることを前向きに捉えて楽しめる自分であれたら・・・と思います。
私の年老いた時の目標は、ほんわかとした可愛いおばあちゃんになることです!

2016年1月19日火曜日

一月終盤の体の声を聴いてみて♪

一月終盤の体の声を聴いてみて♪

ついこの間、新年を迎えたと思いきや、すでに一月も終盤ですね。
ここのところ、病院に定期検査に行かれたお客様から、
”血糖値が上がって叱られた”
”コレステロール、中性脂肪が増えて、脂肪肝と言われた”
”γーGTPが上昇した”
”腫瘍マーカーが上がってしまった”
”肝機能、腎機能の値が悪くなっていた”
などのご相談が続いています。
年末年始は、いつになく飲食の機会が増えて、いつもは養生している方でも、ついつい食べ過ぎてしまうのが人情です!

私も、お節やお雑煮が続いた三が日の明くる日は、目の下がピクピクと痙攣しました。
炭水化物の摂りすぎで、ビタミンが不足したのだと思い、ビタミンB複合剤を大量に服用したところ、三時間後に痙攣が止りました(苦笑)
また、年末から腱鞘炎を起こしてしまっていたのですが、頂き物のチョコレートを1個食べたところ、急激にジンジンと痛み出し、炎症があるときに血糖値が上昇すると、こんなにも痛みが出ることを体験しました。
毎日甘いモノを食べていたら、炎症は本当によくなりませんし、甘いモノのせいで痛んでいることもわからないと思います。
その他にも、私の場合、揚げ物の油が酸化していると、必ず体が痒くなったり、速やかに下ったりします。
体は、本当に、治し方をよく知っていますね。

検査の値が今回悪かった皆様は、良い機会を捉えて、体の声を聴き、治る力を信じてそれを後押ししてあげてくださいね!

2016年1月13日水曜日

異常気象時の養生

異常気象時の養生

ここのところ異常な気象が続いています。
数年前から春や秋の快適な季節がほとんど無くなり、暑さ寒さが急激にに入れ替わるようになっています。
1日の気温差が10度以上ある日が増え、冬なのに日中は春の陽気、日差しは初夏のように紫外線がきついなど、考えられない気候です。
そして、来週からは急激な寒波がやってくるとのこと・・・今から用心しましょう。

このような異常な天候が体に与える影響はとても大きく、まず体温調節のための自律神経が大きく揺さぶられ、それに伴い免疫系やホルモンバランスの調整にも大きな負担がかかっている状態です。
昨年の夏過ぎから、胃腸の働きが芳しくない方が増加しており、この冬には、血圧の変動が激しい方、めまい、ふらつき、息切れ、耳鳴り、不安症などでご相談に来られる方が増えています。
また、持病の再発や突然の悪化というようなものも、天候と大いに関係しています。

まず、このような気候のときには、過労、睡眠不足、暴飲暴食、リズムとメリハリのない生活は厳禁です。
持病を持っておられる方は特に頑張りすぎや、無理な計画を立てないようご注意の上、少なくとも食事の時間と起床、就寝の時間がほぼ一定になるよう心がけてください。

★自律神経の調整能を高める方法★

1,起床時に手足のストレッチを十分に行う
2,朝日を浴びて散歩、夕日が沈む前に散歩
3,過剰な暖房よりも、着るモノで調節
4,乾布摩擦や温冷浴(湯船から出て、足先に水をかける)
5,耳と督脈の温灸マッサージ
6,生もの、アイスクリーム、甘い食べ物、冷たい食べ物などで胃腸を冷やさない
7,肝の疏泄を高めるために造血力のある食材(黒い食べ物、色鮮やかな食べ物)をとる
8,免疫力、ホルモン調整力を高める、大豆食品、ネバネバ食品、海藻、きのこ食品を取入れる
等心がけてくださいね♪

2016年1月6日水曜日

薬膳葛根湯

手軽にできる台所漢方・・・葛根湯の効能スープ(薬膳葛根湯)

年末年始は何かと飲んだり食べたりする機会が増えて、胃腸がとても疲れていますね。

特に糖分を沢山とっていると、肩や首の筋肉が硬くなり、寒さの邪気に対する守りも弱くなっています。
皆さん、ご馳走を食べ過ぎた後や、首肩の凝りが激しいときは、風邪やインフルエンザを拾いやすいのでご注意ください。

外感風寒証(首筋の寒気、項背部こわばり、鼻水等)に日本で最も使われるのが、葛根湯です。
葛根湯にタンポポ茶(ショーキT1)があれば、ウイルスの解毒に鬼に金棒ですが、葛根湯の持ち合わせがないとき・・・
自宅台所で、手軽に作れる薬膳葛根湯をご紹介します。

材料(2人分くらい)
白ネギ1本と生姜小1・・・葛根と麻黄にあたる辛温解表薬味、体を温め発汗解表促進、消化を助ける、鎮痛作用
白菜の根本の方2枚・・・滋陰清熱、熱や咳によい、腸の熱を解毒し、腸内免疫アップ

切り干し大根ひとにぎり・・・温裏解毒、お腹を温め、食物繊維が多く腸内毒素の解毒を高める
干しぶどう又はプルーン・・・発汗による消耗を防ぐ (白菜、切り干し大根、干しぶどう又はプルーンで、桂枝、大棗、甘草、勺薬を代用)
水1000CC

作り方
1,鍋に水を入れ、切り干し大根と干しぶどう又はプルーンを水が半量になるくらいまで煎じる
2,白菜を千切り、生姜をぶつ切りにして、切り干しが煮立ったあたりで加える
3,最後に、白ネギの斜め切りを加えて出来上がり

基本そのままスープ(お薬湯)をいただきますが、味噌や?油少々で味をつけてもOKです。
また、このスープを出汁に、様々な料理に利用してもかまいません。