2014年6月25日水曜日

天変地異と体

天変地異と体

ここ数年、穏やかな春、爽やかな秋がなくなり、冬から夏へ、夏から冬へと激しく気候が変化しています。
今年はまた、それがひどく、1日の気温差が15度以上、激しい気圧の変化、そして湿度の変化があります。
また、地上の気温と上空の気温が40度以上あって、激しい上昇気流が生じ、ゲリラ豪雨とともに霰や雹が地面に叩きつける状況が起きています。

私たちの体は、冬から夏に向かうとき、春や梅雨の時期を経ることで、汗腺を開いたり、血管の伸縮を調整したりして、夏仕様に適応してゆくわけですが、現在の気候のようにめまぐるしく変化されると、体は適応性を失い、自律神経、ホルモン、免疫系ともに大きく揺さぶられ、ややもすると調整不能の状況が生じます。

適応能力とは、予備タンクのようなものです。
中医学的には、気血津液がしっかりと満たされた状態が、充実した予備タンクと言えます。
逆に、機能が未発達の乳幼児、機能が衰えた高齢者、長く重い病気にかかっている方、暴飲暴食、睡眠不足などの過労が続いている方、そしてシステム切り替えの時期である更年期の方は、予備タンクが空に近い状況であると認識してください。
弱い者は淘汰されてしまうのが自然の摂理ですから、自分の命は自分で守らねばなりません。

実際に、今まで何とか良好な状態を保ってきたのに、6月に入り急激に状態が悪化する方、突然に亡くなってしまう方、入院されたり寝込む方が増えています。

私たちの体は、気候や環境の変化に大いに関係していますので、このような天変地異が起きる年は、特に油断をせずに、消耗を防ぐことが大切です。
1,無理な計画を強行しない
2,睡眠を確保し、しんどければ横になる
3,頭の使いすぎ、体の使わなさすぎに留意
4,気血津液を補う食事
5,1日12粒の新ノーゲンで、自律神経、ホルモン、免疫の調整機能を補う
等ご参考ください。

2014年6月13日金曜日

左脳のクラシック、右脳のJAZZ

左脳のクラシック、右脳のJAZZ

先日、ある講演会でのお話で、日本人のガンの原因は”我慢”であるとききました。
日本を離れて、海外で暮らした経験がある方は、とてもそれが理解できると思いますが、例えばアメリカ人は、不必要な我慢をしない。(人に気を遣い、自分の気持ちを封じ込めて辛抱するなど)
中国人がガンになったら、”私は今から、自分のガンを治すことに専念するから、家事や仕事は、治ってからやりますので、よろしく!”・・・といった具合。

また、日本語は、文法的な構造、場面による言葉の表現の数々からしても、非常に神経と気配りが必要な、左脳を使う言語らしい。
日本人は、回りに気配りしながら、突出することなく、調和を慮る民族で、生活そのものが左脳優位の民族だと述べられていました。
そして、音楽にしても、楽譜にある規則をもとに、正確にそれを音に再現してゆく(楽譜に忠実に演奏する)・・・ということに長けていて、それを楽しんでできる人が多いということ・・・。

それに対して、自由に暮らしなさい、自由に絵を描いてください、好きなように踊ってみてください、音楽を自分の感性で、どんどんアドリブ演奏してください・・・などと言われると、途方に暮れて、手も足も出ない人が多い・・とも言われていました。
それもそのはず、これらは全て、右脳のシステムを使う行為だからです。

左脳システムの活用に偏った生活をしていると、自由度がなくなり、ストレスがたまり、心も縛られてリラックスできませんが、右脳システムを取り入れると、ストレスから解放され、ビビッドな毎日になります。
例えば、音楽が流れてきたら、気持ちの赴くままに、体を揺らして、手足でリズムをとってみたり、流れてくるメロディーに合わせて、鼻歌でオブリガードを入れてみたり・・・・。
それは、悪いことでも、恥ずかしいことでもないんですよね。

私事になりますが、多くの薬局薬剤師は、毎日必死になって、処方箋の監査を行い、調剤業務に従事しておられます。
そういった薬剤師の尽力が、患者さんの体を守っているのは、言うまでもありません。

ですが、私はある頃から、病気にならないための、養生に目覚めてしまいました。
薬剤師の大半が西洋医学に則り、調剤をしているのに対して、漢方だの養生だのと言っているのは、ごく少数派の変わり者で、”あいつは横行ってまったよな!”と言われても仕方ありませんが、そういう私でも貢献している部分もあり、そういう人がいても良いと私は思うんです・・・個性ですよね?

昔から、人と同じ事をするのは、あまり好まなかった・・・それで、最近になって、旧友の薬剤師に、”りえっぺ、フルート吹いてるんや、ガボットとかやんの?”って聞かれ、”い~や、うち、JAZZにはまってまったんや!”と言ったところ・・・”やっぱり!さもありなんやわ!”と言われました。(苦笑)
JAZZは、右脳の活性化にもってこいなんやよ!!!
ねっ?先生方、そうですよね?

2014年6月3日火曜日

夏の養生・・・熱中症を予防しましょう♪

夏の養生・・・熱中症を予防しましょう♪

夏は五臓のうち、心の機能が盛んになる。
夏は五行の”火”に属し、心気に通じるため、心気を補養することが大切。
”心気を傷めるので感情を平和にして、怒ってはいけない。心気は穏やかに発泄するのがよい”
と黄帝内経素問に書かれているように、暑い夏には常に楽しい心持ちで、イライラせずに、のんびりゆったりすることが大切です。

穏やかな気持ちで、ゆったりと過ごすことは、熱中症の予防にもつながります。
冗談ではなく、熱中症に罹りやすいのは、物事に熱中する傾向にある方と言われています。
例えば、草むしりを例にあげると、”この一角”と決めたら、喉の渇きも体の疲れも忘れて、必死で草むしりに励むタイプの方です。
真夏の暑さの中では、あと少しの無理が命取りになり、気分が悪くなって、さあ、立ち上がろう・・・としたときに、痙攣が起きて立ち上がれなくなり、意識が混濁してくることがあります。

こういった事故を防ぐためには、十分に睡眠をとり、朝の涼しいうちに、体を動かす仕事はかたつけて、日中の最も暑い時間は、休息するなり、仕事のペースを抑えた方が、かえってはかどるかと思います。

熱中症を防ぐには、一口づつのこまめな水分補給が大切です。
500ミリのペットボトルの番茶に梅干1個程度の、塩分+クエン酸の酸味が、脱水を防ぎ、すみやかに体液を補います。
ハチミツレモンなどもよいでしょう。

体に熱がこもってしんどい方は、レタス、トマト、きゅうり、なす、白菜、りんご、バナナ、豆乳、豆腐、緑茶などの清熱作用のあり食べ物を摂るとよいですが、冷え性の方や、一日中クーラーのかかった部屋で涼んで折られる方は、むしろこれらの食べ物は控えてくださいね。