2013年1月30日水曜日

肺経と三焦経のお手当て


肺経と三焦経のお手当て

ここのところ、猛烈な寒波が続きました。
暑さ、寒さ、そして湿気と乾燥、気圧の変化に、いち早く影響を受けるのは、嬌臓(非常にデリケートな臓器の意味)と言われる肺です。
インフルエンザも猛威をふるっていますし、激しい咳、血痰、喘息、呼吸困難等の症状でお悩みの方が一気に増えてきました。
患者さんの経絡をみてみますと、手の太陰肺経と、手の少陽三焦経のラインにボコボコと反応が出ている方が目立ちます。
咳や痰、息苦しさは、肺経の滞りをとってあげることで、本当に楽になってきます。

また、同時に三焦経の滞りを改善することも大切です。
三焦は、気と水の通り道といい、三焦経が塞がると、解毒代謝が悪くなり、むくむ、胸水、腹水、足に水がたまる、体がだるい、疲れがとれない、そしてインフルエンザにも罹りやすくなります。
三焦経は、食べ過ぎや飲み過ぎの不摂生と、急な寒さで詰まりやすくなり、体に溢れた代謝産物をエサにしてウイルスも増殖しますので、三焦経を流してタンポポ茶や切り干し大根スープ等で解毒を促す養生が大切です。

お手当てされる方は、患者さんの手の内側を親指で、外側を人差し指、中指、薬指で挟むようにつまんで、そのまま軽く圧力をかけて、上下にスライドさせる形でマッサージしてください。
軽くふれるだけで、詰まりのある箇所は凸凹していますから、そのような反応のあるところを念入りに圧力をかけながら、通してください。
患者さんが、痛気持ち良い程度の圧力がよいです。
お手当てをしていると、以心伝心・・・・患者さんの気が流れてくると、施術者の気も通り、体が温まったり、汗が出たりして、軽くなってくるのが感じられますよ。
慣れてくると、あ~このツボが効いているなぁ~と自然にわかるようになってきます。

お手当ては、愛情なんですね・・・だからお手当てを施している方も楽になり、幸せになるんですよ。
私も、患者さんから、たくさん元気をいただいていますよ。
患者さんの笑顔は何よりの薬ですね・・・。

肺経と三焦経のマッサージは、勿論自分でも手軽にできます。
その場合は、自分を優しくいたわってあげる気持ちで、マッサージしてくださいね。
尚、むくみや水を抜くためには、脾経と腎経をよく温めてあげることも大切です。
できれば膝下まで深めのバケツに足を入れて足湯をしながら、肺経、三焦経のお手当てを施してください。

このお手当ては、驚くほど効き目がよく、むくみでお悩みの方や、胸水等で息苦しさを感じておられる方にお勧めいたします。

2013年1月16日水曜日

冬の養生(2)




冬の養生(2)

一年のうちで最も寒い季節を迎えています。
インフルエンザを思わせるような症状が激しい風邪や、しつこく長引く風邪が流行していますので、必要以上の外出を避けて、体力を温存してください。
体調が優れないときは、睡眠をとることが一番であり、強壮剤を飲んでさらに働くようなことは決してなさらないようご注意くださいね♪

またここのところ、救急車の出動状況が多く、脳梗塞、脳出血、心筋梗塞、大動脈解離等の血管系の病気が多発しています。
温かい部屋から急に寒い所に出る、入浴後の脱衣場が冷えている、トイレが寒い等の状況で事故が起きていますので、なるべく過激な温度変化がないように工夫してください。
過剰な暖房も危険です。
のぼせやすい方は、上半身に熱がこもりやすい化学繊維の衣服を避けて、綿や毛糸の重ね着で保温を調節なさってください。

多くの方が健康のために散歩されますが、冬場は決して夜に散歩しないことです。
体の陽気(体温)が失われ、体力を消耗する原因になります。
散歩は、お日さまが昇ってからの午前中~午後2時くらいまでの間がベストで、北風の強い日、雨や雪が降る日は、無理して散歩せず、屋内での養生体操をオススメいたします。
強風に当たると、脳卒中を起こす確率が高まりますので、ご注意下さい。
冬場の散歩は、帽子、マフラー、手袋、マスクなどで保温し、汗をかきすぎるほど歩かないことが重要です。

2013年1月9日水曜日

冬の養生(1)


冬の養生(1)

年が明け、新春を迎えましたが、小寒、大寒と続き、1年のうちで最も寒い季節です。

黄帝内経から、冬の三ヶ月の養生を紐解いてみますと

”冬の三ヶ月は、水が氷になり、大地も氷る、私達は陽気を消耗しないように、早く寝て、ゆっくり起き、必ずお日さまを待つこと・・・寒冷を避けて体を温めて、汗をかかないようにして気を奪われないように。
これは冬に合わせて自然の蔵に合わせる養蔵の道である”
とあります。

寒い季節の生活ポイント

1,足元の保温を心がける
2,高温のカーペットや電気毛布を使うと、春を迎えてから発熱を伴う感染症に罹りやすいので注意
3,お日さまのあたる部屋で過ごす
4,夜10時前に眠り、朝は7時頃までたっぷり眠るのがよい
5,入浴やサウナで汗をかきすぎない
6,汗が出るような運動を避ける
7,性生活を控えめに

2013年1月7日月曜日

七草粥


七草粥

七草粥は、1月7日の朝に、七種類の野菜が入った粥を食べる風習で、邪気を払い万病を防ぐ他、お節料理で疲れた胃腸を休め、ミネラルを補給して免疫力を高める働きがあります。

セリ・・・大腸、小腸の熱をとり、解毒を促進

ナズナ(ペンペングサ)・・・子宮、肺、腸の粘膜を整え、むくみをとる

オギョウ(ハハコグサ)・・・消化管、気管粘膜の炎症を冷ます

ハコベラ(ハコベ)・・・歯茎の炎症を鎮める

ホトケノザ・・・健胃、整腸、高血圧の予防

スズナ(カブ)・・・五臓の気を助け、解毒代謝を促進

スズシロ(ダイコン)・・・消化と解毒を助け、気の流れを良くする

是非、七草粥とタンポポ茶で、疲れた内臓を休め、免疫力を立て直してくださいね♪