2012年1月25日水曜日

立春までの養生法

ぎっくり肩(五十肩)を3日で治す

今が年間で最も寒い季節・・・次々と寒波がやってきますね。
この時期、ぎっくり肩(五十肩)を発症する人がとても多いです。
また、一度五十肩になると大変に長引き、半年~1年ほど痛みに苦しんでおられる人も多いです。
何故、こんなによくならないのか?
それは、原因に基づいた治療が行われず、痛み止めや湿布ばかりが処方されているためです。

五十肩は、”老化だから仕方がないよ”と言われることが多いのですが、その老化に対応する治療がなされていないのです。
老化でなくても、体が弱り気血が不足しているところへ、寒さや湿気が侵入すると、ますます骨も筋も栄養されなくなります。
食べ過ぎもいけませんよ!消化にエネルギーがとられて内臓に負担がかかっていると、筋骨への血液は不足してしまいます。
そのような不足の状態がある中で、筋肉労働をしたり、長時間同じ筋を使うこと・・・パソコン、運動、楽器などもそうですね♪それで筋を損傷するのです。

治し方は、傷めた筋を栄養して修復することに尽きます。
食べ過ぎを避けて、腹7分にして、食後に筋肉を使わないようにします。
そして夜中の10時~2時の修復の時間に熟睡していること。
肝腎の罨法後に患部を温め、血流を盛んにして筋へ栄養を運ぶことが大切です。
血流を細めて冷やしてしまう鎮痛剤や、冷湿布は逆効果になり難治性になるので避けてください。

さて、ぎっくり肩をやりましたら、その日のうちに養生を始めることが肝腎です。
3日間、痛みがとれるまで松康泉と龍衣を大量に使います。
そして、ぎっくり肩の奇穴に円皮針を貼って、塞がれた経絡を通します。
こちらに来てくだされば、その方の状態に合わせて円皮針や施灸の箇所をアドバイスしますね。
これで痛みがうんと和らぐので不思議なくらいです。
その後は、肝腎の気血をしっかり補うことが大切です。
これには子羊袋を使います。
そして、経絡養生体操をして、筋骨に気血を巡らします。

                    ★お知らせ★
保健室では、経絡養生体操(90分、3000円の個人指導です)を教えています。
肩が凝る、腰が痛い、膝が痛い、首が凝って眠れない・・・など痛みと不調でお悩みの方は、是非お申し込みください。
30分のカウンセリング後、体操を60分行いますので、お時間に余裕を持ってご予約くださいね。

2012年1月18日水曜日

大寒からの養生法

寒の内の経絡体操

寒い季節は、手足が縮こまり筋肉が冷えて緊張しています。
外の寒さから内蔵を守るために、骨格筋への血流を制限して内蔵への血流を確保し、五臓の冷えを防いでいるのです。
寒いときは皆さん、首をすくめますよね?
ちょうど亀さんのように首が肩にめり込んでいるために、脳への血流が細くなり、高血圧、めまい、集中力がない、同じ事ばかり堂々巡りで考える、不眠になる、動悸がする・・・などの症状が出やすくなります。

これを解決するためには、首肩だけでなく、手首と足首を十分にほぐすことです。
手首、足首は、首と連動しており、手足首が硬くて四肢の筋肉が縮まっていると、頭への血流も悪くなります。
また、手足の指を十分にほぐすと同様に頭の細部にわたって血液が巡るようになります。

血圧を心配しておられる方、降圧剤を飲んでも血圧が下がらない方は、頑張りすぎやストレス、寝不足により、全身に力が入り、組織の慢性的な栄養不足と、老廃物による汚れと痛みが同時に起こっている状態です。
こうなるとリラックスしたくても、筋肉がしまってきて緩めることができません。
体を緊張から解くためには、揺することです。
手首足首を回す、腰を前後左右に揺らすなどの方法で気持ちよく緩めてゆきましょう。

2012年1月11日水曜日

大寒までの養生法

養生漢方、養生鍼

鍼治療に通い出して、4年目に入ります。
ちょうど45歳を過ぎた頃から、更年期に入ったようで、眩暈やフワフワがあってお世話になったのがきっかけです。

東洋医学は、漢方+鍼灸+薬膳+養生で成り立っており、これらを併せて治療することで驚くほどの効果を得ることができます。
私は毎日漢方薬を続けていますが、体調によって服用するものが違います。
余分なものが体に詰まっていれば、それを解毒したり流したりするもの、体が疲れていれば補う物を服用します。

さらに、その詰まっているもの、足りないものとは何なのか?
そして肝、心、脾、肺、腎のどこの臓に起こっているのかを考えて、服用するものを決めています。
要するに、足りな過ぎず、余りすぎず各臓のバランスがよければ、健康を保つことができます。
そして、体調に合わせて食べるもの、運動の仕方、お手当て法なども行っています。
こちらにお越しになる常連さんの多くが、すでにこれらの方法を身につけられています。

鍼も全く同じで、私は2週間に一度づつ、経絡のバランスを整えていただくために鍼治療に通っています。
特別症状は何もなくても、先生に診ていただくと、背中がボコボコであったり、経絡の流れが滞っていたりするので、症状となって現れる前にそのバランスを整えていただくのです。
先生は、一鍼ごとに脈をみて五臓のバランスを確認され、最後にうまく整ったところで納めの鍼をお腹に打っていただきます。

こうして本格的に悪くなる前に漢方や鍼で整えることを養生漢方、養生鍼といいます。
多くの方は、症状がとれると止めてしまわれるのは、非常に残念なことですね。
養生に関しては金額的な負担も少ないので、是非健康維持のために養生を続けていただきたいです。

2012年1月5日木曜日

小寒からの養生法 1月8日号

お屠蘇には、邪気を払い、死者を蘇らせる意味があり、屠蘇延命散と言われています。
通常、5~6種類ほどの生薬が合わさっており、酒やみりんに浸して成分を抽出したものを飲みます。
現在市販されている屠蘇散の中身には次のようなものが含まれています。
白朮・・・キク科オケラ又はオオバナオケラの根 利尿、健胃、鎮静作用
山椒・・・山椒の実 健胃、抗菌作用
桔梗・・・桔梗の根 鎮咳、去痰、鎮静、鎮痛作用
肉桂・・・肉桂の樹皮 健胃、発汗、解熱、鎮静、鎮痙作用
防風・・・セリ科防風の根 発汗、解熱、抗炎症作用
胃腸の働きを良くして、血行促進、風邪の予防、解毒の促進等、五臓を補い、無病長寿を願う処方となっています。
食べ過ぎ、飲み過ぎにも良い、お正月ならではのセレモニー酒ですね♪