2012年9月26日水曜日

頭と心の為の養生


頭と心のための食養生

朝晩、ぐっと冷え込む日が出てきましたね。
昔から、女心と秋の空・・と言われるように、この季節は寒暖の差や気圧の変化がめまぐるしく、まるで女性の心のごとく揺れ動きます。
そしてまた、この時期に女性の心が不安定になりやすいのには、それなりの原因があります。
一言で言えば、夏の間の食事に問題があり、この時期は脳にセロトニンが不足しているためです。

セロトニンは、脳内神経伝達物質の一つで、落ち込んだ心を励ましたり、感情の爆発を抑えながら、心を穏やかにするという、大切な感情物質です。
セロトニンが不足すると、些細なことで気持ちが落ち込んだり、傷つきやすくなる、追い詰められる感覚、熟睡できない、やる気が起きない、頭に傘をかぶった感じで、スカッとクリアーでない・・・などの症状が現れます。
そして、鬱病や、認知症、拒食食、過食症などの摂食障害、パニック症、強迫神経症などの患者さんでは、極度なセロトニンレベルの低下が見られます。
セロトニンの総量は、女性よりも男性の方が52%も多く、女性に鬱病や摂食障害、心の不安定が起きやすいのもこの由縁です。

この大切なセロトニンは、必須アミノ酸のトリプトファンから作られるのですが、夏の間にあっさりした冷や麦や素麺ばかり召し上がっておられた方は明らかにセロトニンレベルが低下しています。
トリプトファンは、しらす干し、かつお、たらこ、まぐろ、イカ、桜エビ、赤身の肉などの動物性タンパクに多く含まれ、植物性のものでは玄米、胚芽、大豆、ごま、落花生、高野豆腐などに多く含まれています。
心を安定化させるために、積極的にこれらの食品を補ってくださいね。

ぴょんのお勧めは、玄米に小豆や雑穀を混ぜて炊いたり、玄米おにぎりに、かつお、しらす、たらこ、桜エビ、ごまなどを混ぜ込むことです!
これと切り干し大根、高野豆腐のお味噌汁があれば、完璧健脳食ですヨッ♪

そして、心の不安定、頭の不透明感、認知症恐怖にお悩みの方は、究極の脳の栄養剤・・・新ノーゲン(1瓶300粒、13650円)を朝晩6粒づつ補給してください。
新ノーゲンは、セロトニンのダイレクトな原料になるほか、脳細胞のネットワークを強化、脳の血流改善等の効果があり、脳の健康を支えます。
頭痛持ち、肩こり、眩暈、耳鳴り等のある方にもお勧めです!

2012年9月19日水曜日

内傷発熱


内傷発熱

体がだるくてしんどいために、熱を測ってみたら、37度5分程度の微熱が、ここ1週間ほど続いている、という症状。
秋口に入ると、このような症状を訴える方が出てきます。
多くの方が、風邪かな?と思って風邪薬や熱冷ましを服用されるのですが、このような微熱には、熱冷ましが効かないばかりか、胃腸を傷めますます具合が悪くなることが多いです。

さてこの微熱の原因は、内傷発熱といって、気血陰精の消耗と臓腑機能の失調があるために熱が浮き出てきているもので、補うべきものを補い、体力が回復すれば自然に快方へ向かいます。

特に今年のように、暑さの期間が長いと、食欲の低下、あっさりしたものばかりを好み、栄養が偏ること、冷たい物や水分で、胃腸が傷つけられる、汗をかきすぎる、熟睡できない期間が長かった・・・・などの条件が重なり、気力と体液ともに消耗している方が目立ちます。
こんなときには、容易に感染症にも罹りやすくなるので、早めに養生なさってください。


漢方では
1,気虚発熱・・・疲れると発熱したり、朝から食欲がなく発熱し、舌が淡い  補中益気湯
2,血虚発熱・・・めまい、倦怠、息切れを伴い舌が細い  帰脾湯
3,陰虚発熱・・・午後~夜間発熱、寝汗、手足が火照る、不眠、舌が細く赤い 知柏地黄丸
などを用いてゆきますが、臨床では、これらの症状が複雑に合わさっていることが多いです。

養生薬膳としては、白米に、山芋、棗、百合根、栗、枸杞子などを炊き込んだ粥を、あっさりと塩味で召し上がっていただくと良いですね。
甘い物や油物、揚げ物、動物性の脂肪やタンパクは胃腸への負担が増しますので、状態がよくなるまでは控えてください。

2012年9月12日水曜日

歌声薬局




先日、初の試み・・・薬局内での養生ライブは、3入れ替えで計34人のお客様にお越し頂き、楽しんでいただくことができました。
ライブの後半は、お客様のリクエストにお応えし、生演奏にて懐かしのメロディーを歌っていただきました。
歌を歌うことは、脳の血流をとてもよくすることがわかっています。
途中、飛び入りのお客様に卒倒??されたりするハプニングはありましたが、何とか無事に終了!

えっ?ちゃんと仕事してる??って声が同業者から聞こえてきそうですが・・・・。
勿論、普段はまじめに漢方相談、メ~ル相談、養生講演、そして締め切りの原稿に追われてます。(苦笑)
でも、ヒマをみつけると、吹いたり踊ったりしてますね♪
実はこれには、意味があるんですよ!
つまり、場の空気を常に明るくしておかないと、病気の方のご相談にのれないのです。


あそこへ行けば、いつも気持ちよく話をきいてもらえる、元気になる、心がホッとする、明るくなる、希望が持てる、病気が治る気がしてきた・・・・という治る図式・・・これがとても大切。
病院帰りに、なかなかこういう気持ちになれないでしょ?

近所では、すでに歌声薬局と呼ばれてますが、これから研鑽を積んで、皆さんの心が温まる場を作ってゆきたいですね♪

2012年9月5日水曜日

腹水をとる絶品スープ




夏の疲れで、便や尿が出にくくなっている方が多いですね。
何で?と思われるかもしれませんが、夏に汗をかきすぎることにより、気と津液を消耗するわけです。
気の不足により、自分で排泄するエネルギーが不足すること+津液の不足による内熱があるため、水分を体に保持しようとする働きがあいまって、このような状態が起きてきます。
尿が出にくい、顔や手足がむくむ、腹水が溜まる、排便がスッキリ行かない方は、このスープを是非、お試しください。

♪冬瓜と筍のスープ♪

材料
冬瓜(利尿作用)4分の1
鶏の胸肉(補気作用)1枚
青ネギ(解表作用)1~2本
生姜(解表、利尿、鎮痛作用)1山
筍(化痰、排便作用)少々

作り方
1,冬瓜は皮をむき、身は一口大に切っておく
2,鶏の胸肉は、脂身を落とし、一口大に切る
3,青ネギはそのまま、生姜はざっくりスライスする、筍はうすく切る
4,鍋に1000CCほどの水を入れ、冬瓜の皮、胸肉、青ネギ、生姜、筍を20分ほど煎じる
5,アクをとり、スープをこして、冬瓜の身、煎じた筍、鶏を入れ、冬瓜が柔らかくなるまで煮る
6,塩少々で味付けして、このまま飲むのが良いが、お好みで醤油、胡椒等で味をつけてもOK
7,お椀にうつして、白ネギを散らす
鶏肉が食べられない方は、出汁だけでも十分です!

効能・・・鶏の補気力と、ネギ、生姜で肺気を通し、二便を押し出す処方

このスープ、ある患者さんのために作ってお届けしました。
お盆すぎから、急にお腹が張り始め、スッキリ排便しないばかりか、尿も一日10CCほどしか出ず、腹痛と食欲不振に悩まされておられました。
紫霊芝と補気健中湯にて、小康状態を保っておられましたが、全く食べられなくなったため、排泄力が鈍り、ラシックス(利尿剤)を服用しても排泄できない状態。
そこで、このスープを1回200CCづつ2度に渡って服用していただいたところ、堰をきったように尿が出始め、その後大量の排便があり、お腹が小さくなって元気回復したとのこと・・・まさに食は医なりですね♪