2012年9月19日水曜日

内傷発熱


内傷発熱

体がだるくてしんどいために、熱を測ってみたら、37度5分程度の微熱が、ここ1週間ほど続いている、という症状。
秋口に入ると、このような症状を訴える方が出てきます。
多くの方が、風邪かな?と思って風邪薬や熱冷ましを服用されるのですが、このような微熱には、熱冷ましが効かないばかりか、胃腸を傷めますます具合が悪くなることが多いです。

さてこの微熱の原因は、内傷発熱といって、気血陰精の消耗と臓腑機能の失調があるために熱が浮き出てきているもので、補うべきものを補い、体力が回復すれば自然に快方へ向かいます。

特に今年のように、暑さの期間が長いと、食欲の低下、あっさりしたものばかりを好み、栄養が偏ること、冷たい物や水分で、胃腸が傷つけられる、汗をかきすぎる、熟睡できない期間が長かった・・・・などの条件が重なり、気力と体液ともに消耗している方が目立ちます。
こんなときには、容易に感染症にも罹りやすくなるので、早めに養生なさってください。


漢方では
1,気虚発熱・・・疲れると発熱したり、朝から食欲がなく発熱し、舌が淡い  補中益気湯
2,血虚発熱・・・めまい、倦怠、息切れを伴い舌が細い  帰脾湯
3,陰虚発熱・・・午後~夜間発熱、寝汗、手足が火照る、不眠、舌が細く赤い 知柏地黄丸
などを用いてゆきますが、臨床では、これらの症状が複雑に合わさっていることが多いです。

養生薬膳としては、白米に、山芋、棗、百合根、栗、枸杞子などを炊き込んだ粥を、あっさりと塩味で召し上がっていただくと良いですね。
甘い物や油物、揚げ物、動物性の脂肪やタンパクは胃腸への負担が増しますので、状態がよくなるまでは控えてください。

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