2012年10月31日水曜日

痩せたい方の1週間


痩せたい方の1週間体質改善法

お腹周りが気になり、痩せたいのだけれど、甘い物は止められないし、食べることは大好き・・・だから漢方で何とかなりませんか?
という相談がとても多いのですが、このような方には、1週間の体質改善法をお話してから出直していただいています。(苦笑)

こういった方の多くが、すでにいろいろなダイエット法や漢方を試しては失敗するというケースを繰り返しておられるわけです。
私は、自分の仕事を商売だと思っていませんので、飲めば一時的に便や尿の排泄がよくなり、消耗してゆくだけのダイエットは決してお勧めいたしません。

痩せられないには、痩せられない原因があるわけで、実はいくつかのパターンがあります。
特に、中高年になって水を飲んでも太る・・・と自称しておられる方は、体が冷えて代謝が落ちている場合が多いです。
そして、食べ物の間違いもありますね・・・。体にとって良いものを入れるよりも、体に悪い物を入れない方が、はるかに内臓にかかる負担が減り、解毒が進み代謝の良い体になります。

1週間の体質改善法は、体に負担がかかるものを摂取せずに、正しい栄養を補給するという、超簡単なもので、その方法は
1,主食を玄米を中心とした雑穀、お好みで、黒米、小豆、鳩麦などをいれてもOK
2,具だくさんの汁物・・・高野豆腐、麩、切り干し大根、わかめ、豆腐、納豆、ネギ、里芋、蓮根、牛蒡、人参、こんにゃく、白菜、ごま等から数種類選んで、味付けは味噌、醤油、洋風、中華風、エスニックなどお好みで
3,お腹がどうしても空けば、りんごを食べる程度、飲み物は番茶
これを1週間、朝腹8分、昼腹8分、夜腹6分程度に、しっかりよく噛んで食べていただくのです。

このメニューは、6号食といって、体に必要なものを補う効果、脳を養いストレスを緩和する効果、解毒排泄を促進し、代謝力を立て直す効果があります。
この食事をすると、ストレスに強くなり、甘い物を欲することも自然とおさまってきます。

こうして体をリセットした上で、各々の体質に応じて漢方を処方してゆきます。
養生に勝る治療なし・・・と言いまして、好き放題しながら漢方を処方しても、お金も労力も無駄になります。
こちらでは、どの病気に対しても、真剣にそれに沿う養生をお伝えして参りますので、真剣勝負で治そう!という意欲のある方のみ、お越しいただいています。

2012年10月24日水曜日

腹腰温灸手当て・・・マス灸


腹腰温灸手当て法

朝晩、大変に冷え込むようになり、体調を崩す方が増えてきました。
現在、薬局に来られる急性病ベスト5は
1,喘息、咳、痰、鼻水、喉の痛み 
2,下痢、便秘などお腹のトラブル 
3,ギックリ腰、関節の痛み、むくみ、尿量が少ない 
4,鬱症状、朝に清陽があがらない(朝起きても頭がスッキリせず元気がでない) 
5,背中や肩が異常に凝る 
で、寒痰(冷えた病理的な水分)が災いしているものばかりです。

夏の間に、冷たい水分を摂りすぎたり、素麺や冷麺、冷や奴、アイスクリーム、ビールなどを常食していた人は、胃腸が冷え切っており、体に溜まった痰湿(病理産物)が、急激な気温の低下により冷やされます。
つまり、冷却ジェルを体にまとっている状態を想像していただいたらよいです。

特に、胃腸が冷えると、肺も冷やされ、鼻水や痰が出現したり、正常なエネルギー産生ができず、気力がわかなかったり、元気が出ない状態になります。
大腸(下腹部)が冷えていますと、腸管の働きと運動が弱り、下痢や便秘を呈するようになり、風邪をひきやすくなるなど、免疫力に影響を及ぼします。
腰回りが冷えますと、筋肉が硬くなり、急なギックリ腰や背中の凝りと痛みが現れます・・・・これは食べ過ぎによる胃腸の疲れも原因になります。

すでにこのような体質になっている方に最も効果的なのは、お腹と腰の温灸です。
ビワ灸、こんにゃく湿布もよいですが、一番火力があり、広範囲に気持ちよく温まるのは、枡灸です。
箱型のマスに、ステンの金網がほどこされており、そこに掌大の粗もぐさをのせて火をつけます。
これをお腹に置くと、すっぽりとお腹が温まり、至福の心地よさです。
お腹が終わったら、腰の命門部分、余裕があれば、背中の督脈沿いに温陽します。
冷えている方は、毎日30分くらいずつ続けてください。
この手当てだけで、急性期の症状は消失しますヨ♪

マスが無い方は、お菓子を作るときにつかう、丸いふるいを2つ用意して、網と網を重ねてテープなどで固定し、代用できます。
もぐさの煙を嫌がる方がありますが、インフルエンザ等のウイルスを殺す力があるんですよ。
薬局内はいつも、もぐさの煙で除菌されており、私達は予防接種をしたことがないですが、インフルエンザで苦しんだことはないです。(笑)

2012年10月17日水曜日

楽しい輪ネ♪・・・生き方上手




毎日、薬局で病気のご相談を受けていますと、いかに皆さんがストレスを抱えて、それが原因で病気になっておられるか・・・ということに気づかされます。
生きている限り、いろいろなライフイベントや、人間関係の絡みがあり、ストレスを避けて通ることはできないのですが、ストレスの受け止め方と、逃し方で、随分と体への負担は変わってくるものです。

人は歳を重ねれば重ねるほど、体力も衰え、気の力も低下してきますので、若い頃に何でもないようなことであっても重く受け止めたり、不安が生じて次第に神経症的になってゆく傾向が見られます。
遺伝子のレベルから見ても、人の脳は悪い出来事やショックな出来事を鮮明に記憶し、良い出来事、嬉しいことなどは比較的早くに忘れてしまうようにできているようです。
これは、悪いこと、失敗したことなどを記憶し、それを繰りかえさぬようにするための、生きるためのしくみなのでしょうが、あまりにこれが強いと、生きていても辛くて面白みに欠ける毎日になってしまいます。

私は、嫌なことや、辛いこと、俗に言う失敗があったときも、それを成功への課程と捉えるようにしています。
そうすると、そういったことも、生きる原動力になりますし、なるべく深刻に考えずに、面白がるように努めています。

なかなか、そのように脳天気にはなれないかもしれませんが、これも訓練次第ですね。

そのひとつに、良いこと日記があります。
もう30年以上続けている、私の日記は、良いこと、楽しかったこと、面白かったこと、感動したこと、美味しかった食べ物・・・・など良いことのみを記載しており、辛いことを一切書いていません。

仮に辛い事象の日であっても、何かしらちょっとした感動・・・例えば、”今日も、トタンのあいさに、可愛いケロちゃん(カエル)が居座っていたので、おはようのご挨拶ができた・・・等
を見つけて、書くようにしてきました。
ど~しても、それも浮かばない日は・・・・今日は発想の転換に日!!!スイッチオン♪など

こうして続けていると、知らず知らずのうちに、いつも心は前向きに切り替わるようになってきました。
皆さんも、是非”良いとこ取り”をしてください。
人にご迷惑をかけるほど、わがままになったり、ホラを吹いたりしては、問題になりますが、そうならない程度に生きることを楽しんでいると、”あの人といると、楽しいし、ホッとするね!”と人が集まり、”楽しい輪”が出来上がってゆきますヨ♪

2012年10月10日水曜日

彼岸根が急場を救う


彼岸根が急場を救う

今年は暑さがいつまでも続いたせいか、彼岸花は今が盛り。
自宅の庭に彼岸花が咲くのは、皆様は忌み嫌うようですが、治療家には欠かせないもので、薬局の玄関に彼岸花を咲かせています。
彼岸花は涅槃に通じる花ですが、命の危険を伴う腹水、胸水を引かせたり、毒を降ろす作用があり、命を救う花でもあります。

お手当てには、彼岸花の根っこを使用しますが、猛毒アルカロイドなので、服用は厳禁です。
根っこをすり下ろし、唐ごま(ヒマシ油の種)を粉砕したものと併せて、パスター(貼り薬)を練ります。
皮膚についたり、すり下ろした揮発物質を吸っても、気分が悪くなりますので、必ず換気できる部屋で、ゴム手袋、ゴーグル、マスクなどを付けて調合します。
そして、食用のおろし金を使用せず、必ずお手当て用におろし金やボールを用意します。


出来上がったパスターをネルの生地などにのばして、足の裏に貼ります(半日ほど)と、経絡を通じて毒を下へ降ろす(尿、便、足底から組織液)働きがあり、根気よく行うことで、つらい腹水、胸水、そして痛みが緩和されてきます。

ただし、このお手当てをする前には、足湯、肝腎のビワ温灸などで、十分に下半身を温め、肝腎の解毒器官に血液を集めておくことがポイントになります。
毒をもって毒を制するこの手当ては、一般的にはあまり用いませんが、知っておかれると重宝いたしますよ。

2012年10月2日火曜日

気血を補う、牛肉の十全大補湯煮込み


気血を補う、牛肉の十全大補湯煮込み

昼と夜との寒暖の差が激しくなり、体力が低下している方は容易に風邪をひろいます。

ここ一番、気血をしっかり補い、免疫力を高めましょう。
夏痩せした方、現在疲れやすい方、慢性病で体力が低下している方、そして貧血の方にもお勧めの、メニューご紹介しますね♪

牛肉の十全大補湯煮込み

材料
十全大補湯 (人参、白朮、黄耆、茯苓、炙甘草、熟地黄、当帰、芍薬、センキュウ、肉桂)・・・20グラム
牛肉肩ロース 500グラム、玉ネギ大2個、人参2本、トマト中3個、プルーン15個程度、トマトジュース、赤ワイン、ガーリック、塩、胡椒、小麦粉、サラダ油

作り方
1,牛肉のスジを切り、一口大にして、塩胡椒、小麦粉をまぶす
2,フライパンにサラダ油を熱し、ガーリックで香りをつけ、牛肉を炒める
3,牛肉に火が通ったら、赤ワインとトマトジュース、プルーンを入れて煮込む
4,別の鍋に、十全大補湯を2パック(20グラム)入れ、お水を入れて、玉ネギと人参を一緒に煮込む
5,どちらも沸騰したらアクをすくい、30分ほど煮込む
6,トロトロに火が通ったら、二つを合わせ、さらに少しトロミがつくまで煮込む
7,最後に、塩胡椒で調味してできあがり・・・・スープとして食べても、ご飯にかけてもOK
今回は、玄米+雑穀+小豆を炊き込んだご飯に、合わせてみました。
一晩置くと、さらにコクが出て美味しいですよ♪