2014年10月22日水曜日

漏肩風とは?

漏肩風とは?

漏肩風とは中医学の用語でいわゆる”五十肩”のことです。
漏肩風は、一側あるいは両側肩関節の重だるさ、疼痛、運動制限を主症とするもので、多くは過度の疲労に風寒の邪気が乗じて、肩の筋脈に侵襲して起こるものです。

年齢的に50歳前後で起こりやすいのは、この時期に男女ともに性ホルモンのバランスが変化しやすく、それに伴い骨代謝にも変化が生じて、骨が脆弱化しやすいためです。

これから冬場に向けて、漏肩風が増えてくるのは、就寝中にうっかり肩を出して眠ることで、肩関節周囲の筋肉が冷え、弱ったところに寒湿の邪が入り、筋骨を侵襲することが原因になります。

漏肩風はかなりの痛みと運動制限を伴いますが、鎮痛剤や湿布で冷やすとさらに血流が悪くなり治りが遅れますので、ビワ温灸などの温めるお手当てをお勧めします。
また、就寝中に布団から肩が出てしまう人は、大きめの毛糸のストールなどで、肩を保護してお休みください。

漢方では、松康泉といって、抗酸化作用があり、血流を増やして温めながら痛みを撮る方剤を用います。
原因が、過労や腎虚によるホルモンバランスの乱れが関与しているので、プラセンタ(ダブルリンクル)エキスや、骨砕補等の体質改善剤を併用することが基本です。

2014年10月14日火曜日

冬の養生

冬の養生

冬は閉蔵の季節・・・つまり陽気を鎮めエネルギーを蓄える時期です。
冬にエネルギーを発散しすぎると、陽気を失い老化を早めたり、生命力を損ないます。

若くて十分に体力がある方でも、夏の9割程度に・・・。
男性は56才以上、女性は49才以上の方は、夏の7割程度に・・・。
そして、手術や抗ガン治療などを、本年度受けられた方は、夏の5割程度に仕事量(活動量)を減らして、心身ともに温存することが大切です。

エネルギーの発散とは具体的に、仕事や家事、趣味の詰めすぎ、寝不足と過労、激しい運動のしすぎ、ダイエット、サウナなどで汗のかきすぎ、そして気の使いすぎによるストレスもこれに入ります。

冬至の日は日の出が午前7時頃、日の入りが午後4時半頃なので、日の出とともにゆっくり起きて、日の入り後4時間半~5時間半くらいの間で活動をとどめて就寝するのが理想です。

早朝の暗いうちや、日の入り後の散歩は、冷えて腎を傷めますので、日中の温かいうちに、気持ちよく散歩してください。
風雪、雨風が強い日は、邪気が入りやすく、健康の為に歩くのが逆効果になるので、自宅でストレッチや体操、郭林気功をされることをお勧めします。

私は冬4ヶ月(だいたい11月~2月)は、講演活動も少なめにして、いろいろな本を読んだり、原稿をまとめたりして、春からそれを紐解くことをとても楽しみにしています。
体も心も頭も、準備期間が大切なのですね。

2014年10月8日水曜日

冬にお勧めの薬膳

冬にお勧めの薬膳・・・骨髓のスープ

これから冬に向けて、腎を養い生命力を温存する季節に入ります。
そこでお勧めするのが、骨髓のスープ。
骨髓のスープは、気血津液精を養いますので、抗ガン剤治療などで白血球が低下した方や、貧血がある方、今年の夏に体力的にしんどかった方、すぐに風邪をひいてしまう方に特にお勧めです。

スープの具に長芋や、人参を入れると、さらに造血力が高まります。
本日の付け合わせは、鮭のワイン蒸しと、玉葱のソテーを塩胡椒とワインビネガーで味付けてみました。
鮭は、温裏作用でお腹を温め、玉葱やワインは活血作用があり、全体として養血して血液循環を高める、冷え性の方向きの献立になっています。

基本の骨髄のスープの作り方

材料
鶏ガラ又は、スペアリブ(鶏ガラは補気力強く、スペアリブは滋陰力が強い)
生姜1個をざっくりスライス
ネギ(白ネギの青い部分でOK)

作り方
1,ガラを熱湯で洗い、脂と臭みを落とす
2,寸胴鍋に水を入れて、ガラ、生姜、ネギを入れて1時間ほどコトコト煮込む
3,スープをこして、出来上がり (このスープをもとに、調理すればOK)

★貧血がある方は、四物湯を一緒に煎じ、トマトベースの味付けをすると、とても美味しいですよ♪
      

2014年10月1日水曜日

梅醬番茶が恋しい季節

梅醤番茶が恋しい季節

朝晩かなり冷え込むようになりました。
朝が弱い方(朝なかなか起きられない、朝は不機嫌、朝食が食べられない等)
は、脾陽が目覚めていない(胃腸が冷えて元気がない)ためです。

夏場は冷たい食べ物や、食中毒から胃腸を守るため、そして熱中症の予防にも、梅醤番茶をお勧めしますが、冬場は胃腸を目覚めさせ、体を温めて活力を湧かせる、風邪などの感染症から身を守るために、梅醤番茶をお勧めします。

梅醤番茶は、梅肉+すりおろし生姜少々+醤油小さじ1に、熱々の番茶を注いで作ります。

♪梅は酸味で、殺菌作用を持つほか、クエン酸の力で、エネルギー効率を高め、疲れを速やかにとります。

♪醤油は、アミノ酸+ミネラルで、体を引き締めます。

♪生姜は、解毒と発汗促進、抹消の血流を改善し、凝りや疲れを取り去ります。

♪番茶は、体を穏やかに温め、胃腸に優しいお茶です。

吐き気を鎮め、消化吸収を助ける働きもある梅醤番茶は、特に胃腸が弱く、冷え性の方にお勧めです。

*毎日の手作りが面倒な方・・・保健室にて、スティックタイプの梅醤番茶の元を販売していますヨ♪