2014年7月30日水曜日

熱中症体験

熱中症体験

先日、軽い熱中症体験をしました。
それは、クーラーがかかった車内にいて、その後に暑い外に出るの繰り返しを3回ほどした後に起こりました。

長時間、車で移動し、涼しい車内にいた後に、外に出ると、涼しさにより肌表が閉じており、容易に汗がかけない状態になっています。
そのような状況で、かなりの距離を歩いたり、坂道を必死で歩いたりすると、急激に体温が上がってきても汗をかいて放熱することができず、とても危険です。

気温が37度近くあったために、末梢の血管は開き、そちらへ血液が出払っているために、脳と心臓は軽い虚血状態を起こしており、思考力もまとまらず、何となくしゃべりにくい、目もかすんだ感じ、手足の筋肉が震える、心臓がバクバクして息苦しい、頭がクラ~として鈍い痛みがあり、動くとムカムカして気分が悪い・・・これ以上歩けないなぁ~~~。
というような状態になり、急いで車内に戻って体を休めました。

五苓散や黄連解毒湯、牛黄などの利水清熱剤もたまたま持ち合わせていなかったのですが、財布の中に普段は使わないロキソニン(清熱剤)が1錠、たまたま入っていたので、服用し、内関ー公孫のツボ押しと足首のもみほぐしをしたところ、15分ほどで回復しました。

熱中症は、元気な方では、まさか自分が!という思いもあり、これが熱中症の初期?とわからないまま、進行する場合が多いですから、上記のような症状が現れたら、すぐに涼しいところで休憩してください。
特に、普段から屋内で涼んでいる方は、暑さに対応しにくい体になっていることを自覚して、養生なさってくださいね♪

2014年7月24日木曜日

納豆の効用

納豆の効用

納豆生活に入り、約1ヶ月になります。
(納豆生活とは、ほぼ毎食前に納豆を1パック食べていること)
これが、思いの外、体調がよくて、びっくりしています。

納豆には、体の代謝に関する各種酵素、抗酸化物質、腸内の免疫を上げる働き、血液サラサラ効果、保水作用、排毒作用などがあり、一つで多くの働きをもつ、夢のような食品です。
その作用について、詳しくみてみますと、

1,大豆イソフラボンを1パック中60~75ミリ含み、エストロジェンに構造が似ていることから、エストロゲンレセプターを刺激することができ、女性ホルモンの不足症状に対応できる・・・各種更年期症状に対応でき、骨も丈夫にする

2,体操、ストレッチ、筋トレ、散歩などの後に食べることで、タンパク同化作用が高まり、脂肪を燃やし、筋肉が増えて、基礎代謝がアップする
筋力が高まることで、腰痛予防等になる

3,腸内免疫を整え、排毒作用を高めることで、各種化学物質の毒、余分なコレステロール、脂肪酸、糖分などを解毒排泄(便通良好)する

4,保水性の食物繊維が多く、小腸からの脂肪吸収、糖質吸収を穏やかにする

5,血液の粘性を抑え、血流をよくして、夕食に食べると、夜中の血栓形成を抑制する・・・等々

納豆生活2週間目~あれほど不快だったホットフラッシュがなくなり、関節の痛みもなくなってきて、3キロほど体重も減りました。
そして、体脂肪は6%減少!!!
お肌にもハリが出てきて、大変ゴキゲンです。

納豆のイソフラボンは、乳ガン等治療中の方でも心配ありません。
タレを入れる前に、100回ほどかきまぜ、よく粘りを出してから召し上がると効果が倍増しますよ。
もずくや、キムチなどと併せても効果が高まります。

2014年7月16日水曜日

夏型過敏性肺炎

最近目立って増えているのが「なんだか熱っぽくて咳が止まらない。夏風邪でしょうか?」と云うお客様です。

他には目立った症状がないので、市販の風邪薬を飲んでいたがすっきりせず、良くなる日もあるが悪くなる日もあり、延々と2~3ヶ月続いている・・・というパターンが多いようです。

また、朝は比較的落ち着いているけれど、時折痰が絡んだ咳発作があり、1日終わる頃には、声も枯れてしまい、体がヘロヘロになるというもの・・・。

こんな症状でお悩みの方は、”夏型過敏性肺炎”あるいはそこまでいかなくても、過敏性の呼吸器症状の可能性があります。
特に、エアコンをつけると、咳が出始める!という方は可能性大です。

夏型過敏性肺炎は、日常の生活環境にある台所、浴室、エアコンの吹き出し部などに繁殖している”トリコスポロン”という黒いカビを知らず知らずのうちに吸い込むことにより、過敏症を起こして発症するもので、6月~10月の高温多湿の夏期をピークに発症し、ここ数年でとても増えている疾患です。(日本の夏が熱滞化してきているため)

咳発作は長引けば長引くほど、体力を消耗して治りにくくなり、それにストレスや寝不足、過労が重なれば、一気に悪化しますので、いち早く養生することが大切です。

夏型過敏性肺炎の予防法は、直接の原因であるトリコスポロンの増殖を食い止めることにあるので、日当たりや風通しにお悪い湿気の多い台所、洗面所、風呂場などにある腐木、マット、畳、寝具、そしてエアコンの吹き出し口などを消毒処置することです。

消毒方法は次の手順で行います。
1,除去・・・カビ臭いものは、可能な限り捨てる
2,乾燥・・・まずは日光干し、扇風機等で乾燥させる
3,消毒・・・消毒用アルコール、又はキッチンハイターで拭き掃除
4,乾燥・・・消毒後に再び乾燥

もともと喘息やCOPDがある方では、咳発作や声がれが続くと消耗が激しくなりますので、なるべくアレルゲンから遠ざかる他、すりおろし蓮根を手当て食とし、通竅を1日4回ほど服用してください。
肺陰を補い、体を回復させる百合根、山芋、そして生脈紅景天もお勧めです。

2014年7月10日木曜日

夏の養生

夏の養生

夏は五臓のうち、心の働きが最も活発になります。
暑さにより汗をかきますが、汗は心の液ともいわれ、毎日、大量の汗をかくと、心気を消耗し、動悸、息切れ、胸苦しさ、不眠、不安、落ち着かない・・・などの症状が現れ易くなります。

これを防止するためには、怒らず、イライラせず、頑張りすぎず、心を穏やかにして心気を養うことが大切です。
夏は日の出とともに起床して、涼しい時間に、体を動かしたり、大切なことをすませるのがよく、最も暑い日中は、20~30分程度のお昼寝をして、体を休めるのがよいとされます。

冷房や風に、直接長時間当たる、冷たいものや生ものを摂りすぎる・・・は、陰陽のバランス(自律神経のバランス)が崩れるので、気をつけましょう。

夏のお勧め食材は
1,清熱解暑、生津止渇作用のあるもの・・・そば、レタス、トマト、なす、きゅうり、もやし、スイカ、ウリ、納豆、豆腐、緑茶等

2,心熱を冷ますもの・・・ニガウリ、きゅうり、レタス、緑茶等

3,養心安神作用のあるもの・・・百合根、なつめ、らっきょう、豆乳、そうめん等
です。

特に、喘息やCOPD,肺気腫、風邪を引きやすい、リウマチ、冷え性、胃腸虚弱等、冷えと痰湿の停滞が絡んだ冬の持病をお持ちの方は、夏の養生が決め手になります。(冬病夏治)

2014年7月2日水曜日

夏風邪は何故長引くか?

夏風邪は何故長引くか?

冬の風邪と違い、夏風邪をひくとなかなか治りません。
それは何故でしょうか?
私はその原因は、熱と湿、そして激しい温度変化にあるとみています。

冬の風邪は、寒気がして頭痛、鼻水など、そして肩~項にかけて表面の湊理が閉じて、体が硬くなり、邪の出所がないので、体を温め、表面を緩ませて汗をかくことで邪を排泄できれば、比較的すんなりと治るものです。

ところが夏の風邪は・・・連日の暑さで、寝苦しい夜が続く、そして汗をどんどんかくことで、陰液が消耗して、体には熱がこもりやすくなっています。
西洋医学的には、睡眠不足があるということは、解毒力も免疫力も低下しているということです。
さらに、冷たい水分やアイスクリーム等で、胃腸には湿が溜まり、冷えている・・・(免疫の低下)
暑いところから、クーラーが効いた部屋に入り、自律神経が揺さぶられる。
これに仮に心労でも重なれば、免疫力は最低ラインと思っても過言ではありません。

又、冬の風邪は、汗をかいて治しますが、夏風邪は、黙っていても汗をかいており、肌表にまとわりついたこの汗が、風に当たるとさらなる邪気を体内に呼び込んでしまう状況にあります。
汗で肌表が濡れている状態は、ウイルスの繁殖を促進し、毛穴から容易にウイルスが入ると考えられます。

まとめると、夏風邪は、体力、免疫力、自律神経の調整力がもともと低下しているところへ、汗をかくことで何度も邪が出入りしやすく、長引きやすい状況と言えると思います。

夏風邪対策としては、
1.ある程度涼しい環境で、汗をかくことを抑え、しっかりと体を休めること
2,下痢や嘔吐は、ウイルスの排泄反応なので、薬で無理矢理止めず、タンポポ茶でウイルス解毒を促進する
3,熱や寒気がなければ、入浴して代謝を促進させ、体をスッキリさせて免疫を上げる・・・ただし入浴後は、しっかり汗をふきとり、扇風機等に当たらない
4,陰虚と湿熱が混在することが多いので、適宜、滋陰降火湯、生脈散、瓊玉膏、竹茹温胆湯、銀翹散などで匙加減をする必要がある
5,胃腸症状が主なときは、?香正気散や人参木で、胃腸を温め、消化管の湿をさばく・・・アイスクリームやサイダー、ビール、甘いもの、脂こいものは厳禁

♪早い話、胃腸を休め、汗のかきすぎを抑えて、体を休める!ということです。