2011年12月14日水曜日

店頭雑話

今日は、朝一のお客様にとても幸せなお話を聴かせていただきました。

長年、嫁姑の立場で張り合ってこられ、いつもストレスを感じていた方なのですが、姑さんが寝たきりになられ、一生懸命にお世話をされて確執がとれて、お互いにとても気持ちが軽くなったというお話です。

これに気がついたのは、姑さんのお下の世話をされているときに、最初は強烈だった便の臭いが全く気にならなくなった・・・という出来事からです。
”私は鼻がおかしくなったのかしら?”
と言っておられたのですが、最近になって姑さんのことをとても優しい気持ちでお話になるので、これは心の確執がとれると、気になる臭いまで何ともなくなるものなのだと、改めて思いました。

実は私にも同じ経験があり、私の父は飲んだくれの頑固者でしたので、父のことをずっと恨んでいましたし、寝たきりになっても面倒なんて看るものか!
と思っていました。
ところが母の死後、父は生き方を全く変えて、素直で可愛らしい親父になってしまいました。
介護生活13年・・・特に寝たきりになってからの3年間は、下の世話をしていても本当に毎日が楽しく、出る物が出ることは大きな喜びなので、沢山出ると二人で手をたたいて喜びました。(笑)

今から思い起こすと、この13年間は私達親子にとって至福の時間で、天からおおきなご褒美をいただいた気分です。
いびつだった親子関係が、最後の最後に修復されて、父を気持ちよく送り出す事が出来たのは、本当に有り難く幸せなことでした。

世の中には、親子の絆の修復ができないままに、親を亡くしてしまわれる方も沢山おられます。
誰しもお互い恨みの感情をもったまま送り出したくないはずなのに・・・・
親が病についたときは、それを修復できるおおきなチャンスですね。
どちらからでもよいから、ほんのちょっとだけ素直になればこのチャンスはつかめますよ。
終わりよければ、すべてよし!
死はこの度の終着点でもあるわけですから、”お陰様で幸せだった”と微笑むことができる最期を迎えたいものですね。

0 件のコメント:

コメントを投稿