2013年4月24日水曜日

趣味の効用


趣味の効用

今年も、大垣市成人学校前期講座・・・”漢方専門薬剤師の病知らず養生術”が始まりました。
68名の方々が学びに来ておられますが、半数近い方が、1~5年の継続の方々です。

養生法を学ばれて、どんどんと若々しくお元気になられる方が増えてくるのは、講師としてはとても嬉しいことです。
また、いつも思うのは、このような勉強会に参加される方は、いろいろな講座をかけもちで受けておられる方が多く、大変に熱心であり、また好奇心が強く、いろいろなことに興味を持たれていて、気が明るくお元気なんです。

私は日常は、薬局で病気のご相談を受けているのですが、重い病気、あるいは長引く病気で悩んでおられる方は、日常生活に楽しみが見いだせないとおっしゃいます。
趣味もないし、何かやりたいという関心も持てない・・・いったい何を始めたらよいのかわからない!
このような方には、子供の頃に楽しかったことや、何か少しでも夢中になれたことはなかったかをお聞きして、もう一度それを手がけてみては?
とお話しています。

趣味は、料理の中ではスパイスのようなものだと思います。
なしでも、特に問題はないけれど、スパイスがあると、料理が引き締まったり、味に奥行きが出たり、料理が華やかになりますね?
単調な生活に、ちょっとした輝きが加わると、生活するのが楽しみで嬉しくなります。

いろいろなことに興味が持てると、それだけ楽しく、病気や重い心に捕らわれることがなくなりますヨ♪

私は小中学生の頃は、夏休みの科学作品に夢中になっていました。
これが高じて、研究者になったので、事情で薬局を開業した今でも、研究や観察は大好きです。
中年を越してからはまったのは、タンゴダンス、国際中医師試験、そして薬膳、今夢中になっているのはフルートです。(笑)

この4月から、店頭でのリクエスト生演奏(勿論無料です)も始めました!!!
リラックスして楽しい気持ちになっていただくことは、病気の方にとって、最高の養生になります。
プロのように上手ではありませんが、ぴょんちゃんのフルート&ロバちゃんのギター・・・デュオで皆さんに楽しんでいただきたいと思っています。
癒しの場の薬局を目指しています♪

2013年4月17日水曜日

春は目と耳を楽しませましょう♪


春は目と耳を楽しませましょう♪

桜が舞い、新緑の季節になりました。
満開の桜はとても美しいですが、葉桜が萌葱色から少しずつ緑濃くなってゆくのを見るのもとても楽しみです。
緑は、五行でいうと春の色、肝の色で、緑を見ることにより、目が休まり、気持ちが癒され、肝の解毒が高まり、体がハツラツとしてきます。
お天気の穏やかな日は、なるべくお外に出て、野道を散歩してください。
特にアスファルトの道ではなく、できれば土道を散歩することで、自然からエネルギーをいただけますよ。

また、五月になると、気持ちが不安定になったりする方は、肝を養うと同時に、肝の母である腎も養うと良いのです。
腎の竅は耳ですので、補腎するために、心地よい音楽を聴くことをお勧めします。
誰でも、大きな音、地響き、不快な音を聴くと、不安になり、命を消耗しますが、逆に心地よい音を聴くことは、不安を遠ざけ、心を前向きにし、生きる力を高めます。

好きな音楽を聴いたり、口ずさんで、それに合わせて体が自然に揺れたり、踊ってみたりすることは、肝腎を同時に補い、巡らせ、体力、免疫力を高めて行きますよ♪

今月から薬局では、ロバ&ぴょんによる、フルートとギターのデュオ店頭生演奏をサービスしています。
薬局で、くつろいでいって下さいね♪

2013年4月2日火曜日

春にお勧めの食材


春にお勧めの食材

春は、冬に溜めた老廃物を解毒し、体を軽く活動的にしてゆく時期です。
温かい季節に向けて、元気よく活力のある体を作るために、以下の食材をご参考ください。

1,冬に溜めた老廃物を解毒する食材

竹の子、フキ、タンポポ、ヨモギ、セリ、ゼンマイ、切り干し大根等

2,活動の時期に向けて、免疫力を高める食材

キャベツ、白菜、ブロッコリー、カリフラワー、菜の花等

3,肝の働きを助け、イライラや鬱、のぼせを防ぐ食材

アサリ、しじみ、ハマグリ、ホタテ、セロリ、セリ、、トマト等

4,花粉症、アトピーなどのアレルギー疾患、ギックリ腰や寝違いなどの筋疾患を治す食材

シナモン、クズ、、長ネギ、生姜、紫蘇、薄荷、ペパーミント、菊花等
ハトムギ、小豆、黒豆、トウモロコシのヒゲ、陳皮、バジル、パセリ

*避けたい食べ物
甘い洋菓子、香辛料、乳脂肪類、魚卵類、油脂の多いもの

5,鬱、不眠、不安神経症等の5月病を防ぐ食べ物

竜眼肉、百合根、ナツメ、プルーン、小麦、ハスの実、ジャスミン茶、柑橘類等

2013年3月26日火曜日

旬のごはん


おばあちゃんのご飯

皆さんは、子供の頃にどんな料理を食べていたか覚えていますか?
私は昭和38年生まれで、ちょうどこの頃から、インスタントラーメンやカレールーなどが流行りだしたそうですが、うちは貧乏だったので(苦笑)なかなかそういったものを食べさせてもらえませんでした。
母が働いていたために、祖母の料理をよく食べていましたが、春の季節で、今でも記憶に残っているメニューは、
1,切り干し大根の味噌汁
2,菜の花のお浸しの胡麻和え
3,菜の花の白和え
4,里芋と竹の子の煮物
5,ふきのとう味噌
6,ふきの煮物
7,白菜の煮浸し・・・等々
ご飯と味噌汁と、おかずが1品という、質素なものでしたが、それが当たり前だったために、大いに満足していた記憶があります。

現在は、スーパーで、いつの季節の野菜でも、どこの国の野菜でも手に入りますが、これがかえって、体に混乱を招いて、様々な病気を作っています。
自分の住んでいる土地で、旬の食べ物をいただくのが、からだにとって一番優しい食事です。

♪上記のメニューの2,3,7の菜の花や白菜・・・アブラナ科の食材は、解毒を促進して腫瘍を小さくする働きがあります。
キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、チンゲンサイなどもこの種類です。

♪5,6のふきのとう、そして竹の子、春の山菜も解毒力がとても旺盛です。
冬の間に溜まった老廃物を解毒し、体を浄化して、夏に向けて活力を高める体を作るのが、春の野菜です。
竹の子や山菜を食べて、発疹が出たり、下ったりする場合は、老廃物が多かったために、解毒が正常に働いていると捉えることができます。
里芋も、粘りけのある老廃物(痰、セルライト)を除去するのに、とても良い食べ物です。

体調不良で悩んでおられる方は、旬の食べ物をうまく取り入れてみてください。
体に活力が湧いてきますよ!!!
  

2013年3月21日木曜日

命の食事


命の食事

3月は人事異動、転勤、卒業、進学等々、人生の大きな転換期を迎える季節です。
ある職場では、3月には8割に近い方がプチ鬱を迎えるとのこと・・・・。
ストレスの多い時期ですね。

こちらでは、ストレスや心の悩みでご相談の方に、まず”何を食べておられますか?”と食事の内容をお伺いするのですが・・・。
驚くような内容であることが多いです。
朝食*クッキーとコーヒー、
昼食*洋菓子系の菓子パン
夕食*カップラーメンを食べて残業
お腹が空いたら、お菓子をチョコチョコつまむ・・・。
というような例
何でも、仕事が忙しく、ゆっくり食事をしたり準備するゆとりと元気が持てないとのこと・・・・。

こういった食事では、体も心も養われませんね。
ストレスが多いために甘いものばかりに手が出ますが、その甘いものがさらにストレスを作る!の悪循環に入ります。
甘いものでお腹を満たすと、本当に必要な体を養う食物を受け入れる気を失います。
これでは、脳は疲労する、体の正常な機能は低下し、防衛力が弱まる、血肉が作られません。

こんな食事をしていたら、ちょっとの刺激がストレスになり、気力が萎えてしまいますよ!
甘いものをつまむかわりに、せめて”おにぎり”にしてください。
ラーメンにも切り干しや、ひじき、乾燥ワカメ、高野豆腐などの乾物を加えるだけでも、ぐんと栄養と解毒力が増します。

今日の体は、先ほどまでできた食べ物で作られていると思ってまちがいないです。
活力ある体を作るには、命を養う食べ物が必須です。
季節の野菜、旬のお魚、海藻、そして日本人はなるべくお米を食べてくださいね!
食は元気の源です!!!

2013年3月6日水曜日

風邪とアレルギー


風邪とアレルギー

先日、久しぶりに風邪ともアレルギーともわからないような症状が出た。
突然のくしゃみ6発の後、水のような鼻水がタラ~と出て、目も涙目っぽい・・・。
”おかしいなぁ~今年初めて花粉症になったのかなあ”・・・・ヤバイなぁこれは・・・
と思っていました。
何故ヤバイかと言いますと、花粉症やアレルギーが出た!!なんて言うと、
”先生、それは解毒が出来てないからやよ!!!ちゃんと養生しとる???”
と患者さんからえらい襲撃に遭うためであります。

ところが、しばらくすると、ゾクゾクするほどの寒気があり、温かくしても、温かいものを飲んでもやたらとサブイ!!!
急いで、タンポポ茶と麻黄附子細辛湯と通竅を服用。
そして、後谿というツボにお灸を3壮すえました。
風邪は、表証のうちに治さないと、どんどん奥へ入ってしまい、一連の免疫反応が終了しないと治らなくなってしまうので、ひいてすぐの養生が大切です!
花粉症やアレルギーは異気といって、通常、寒気は出現しないので、ちょっと胸を撫で下ろした・・・ホッ♪

とことが、中医学の言葉で、”邪のあつまるところ、即ちその気は虚す”という言葉があるように、風邪をひくということ自体、解毒が不十分で血液が汚れ、抵抗力が落ちている証拠であるし、そういったときは、すでにオーバーフローの状態で、アレルギー反応も出やすいことを身を以て体験しました。
風邪はやはり百病の長・・・・とにかく体を休め(寝ること、食毒を入れないこと、余分なことを考えないこと)早い段階で邪を追い出すことが肝腎です。

2013年2月27日水曜日

春の養生(3) 脾と肺を養う


春の養生(3) 脾と肺を養う

春は万物が成長する季節・・・自然に肝の気が盛んになり、上へ上へ気が昇りやすくなります。
この季節は、肝の気をうまく疏泄(巡らせること)して、気を結ばないこと(ストレスを溜めないこと)が大切です。

五行相克の関係で、肝の気が盛んになりすぎると、脾を傷めることになります。
ストレスで胃腸が悪くなるのはこのためで、春先は特にこの症状が目立ちます。

肝の気は、放っておいても強くなるのがこの季節ですので、脾を養っておくことが大切です。
それには、暴飲暴食を避けること、高カロリーや消化に負担がかかる動物性タンパク、脂肪の摂りすぎを避けることです。
これらのものをとると、消化にエネルギーを要するため、胃に熱が集まり(胃熱)脾の熱を奪います。
その結果、脾が虚して、消化機能が低下し、痰湿という病理産物(老廃物)を溜めやすくなるのです。

また同様に、五行相克の関係で、肺をしっかり養っておくと、肝の気が暴走することを防いでくれます。
起床時に、手足、お腹、腰のベルトのラインを上下に乾布摩擦しましょう。
また、温かいお湯につかったら、ぬるめのシャワーを体にかける、そしてまた温かいお湯につかる・・・の温冷浴の繰り返しも皮膚(肺ー大腸)の免疫力と自律神経の反射を高めてくれます。
そして、就寝時には”今日も一日ありがとう!”の感謝の気持ちとともに、深呼吸を7回行ってくださいね。
歌を歌ったり、管楽器を吹くのも肺を養うのに、良い習慣です♪